妊婦が交通事故!もしも障がい児となって生まれてきたら、加害者にはどんな責任を問える?! (1/2ページ)
妊娠中に交通事故。自分の身体以上に心配なのは、胎児への影響だろう。
一般に、妊婦が交通事故にあった場合、その時期によって胎児への影響は異なる。妊娠初期であれば子宮が外傷を受ける可能性も低く、切迫流産の頻度も少ないと言われている。しかし中期以降となると、その可能性は格段に上がる。中でも最も可能性が高いのは胎盤早期剥離である。胎児は、胎盤を通じて酸素と栄養素を貰っているが、それが剥がれてしまい、十分な供給がなされない状態となる。これによって最悪、胎児死亡に至ることも有るが、仮に生まれ来てきたとしても脳性麻痺などの障害が残る場合もある。さて今回は、交通事故が原因で、障がい児が生まれてきた場合、加害者に対してのどんな責任を問えるのかを井上義之弁護士に伺った。
■妊婦と障がいを負った子供、それぞれに対する民事と刑事の責任で考える
加害者が負うべき責任は主に民事と刑事、また妊婦に対する責任と、障がいを負うことになった子供へのそれで、それぞれ分けて考えることができるが、最初に妊婦と子供に対する、刑事上の責任について伺ってみた。
「女性を被害者とする自動車運転過失致傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)が成立します」(井上義之弁護士)
「子供との関係でも、自動車運転過失致傷罪が成立する余地があります」(井上義之弁護士)
自動車運転過失致傷罪は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金と規定されている。ちなみに生まれることなく、胎児が死亡してしまった場合、胎児に対する自動車運転過失致死罪は成立しない。親としては到底納得がいかないかもしれないが、胎児は人に含まれないことが理由である。
■障がいを負った子供に対しても責任は認められる!
では続いて民事上の責任はどうだろうか。