テキスタイル型のソフトなウェアラブルデバイスができる?東大が伸縮可能な導電性インクを開発 (1/2ページ)
ウェアラブルデバイスも、近い将来“ソフトなもの”と“ハードなもの”に分けないといけなくなるかもしれない。東京大学大学院の研究チームが、布に簡単にプリントでき、伸縮性も持つセンサーや配線の技術を発表した。
■ 1回のプリントで形成
現在さまざまなウェアラブルデバイスが注目されていることは、当サイトの読者の方ならご存じだろう。ただ、通常それらは“ハード”な装置を身につけるというものだ。しかし、スポーツ時や自宅でリラックスしているときにも使うならば、より軽く、身体にフィットする快適なもののほうが好ましい。これは、そのような“ソフト”なウェアラブルデバイスを可能にする技術だ。

コアとなっているのは、“布地にプリントできる世界最高導電率の伸縮性導体”である。これは、新たに開発した導電機能を持つ新型のインクが可能にしたもので、布地に1回プリントするだけという簡単なプロセスで、高い伸縮性と高い導電性を持つ微細なパターンを形成できるというものだ。この技術を使って研究チームはスポーツウェア用の布地のうえに筋電センサーを試作してみせた。
テキスタイル(布地)型のウェアラブルデバイスの技術がこれまでなかったわけではない。高導電性樹脂でコーティングした繊維や金属粉体に浸して含ませた糸などをを使ったものはあった。しかし、それらの電子素材は、細かい複雑な形に並べることが困難だった。
あるいは、プリントタイプの伸縮性導体を開発した研究グループもあったが、それは10回以上の多層コーティングが必要で、やはり細かい形を作ることができなかった。
しかし、今回東京大学の研究チームが発表した技術では、伸縮性に優れるフッ素系ゴム材料を溶剤に溶かして、導電性粒子である銀フレークと界面活性剤を混ぜて作った導電性インクを使用している。それによって、1回で1層の伸縮性のある導体が形成できる。