吉田豪インタビュー企画:作詞家・及川眠子「年収は3000万以上をキープ。でも、元旦那の作った多額の借金を背負っちゃって…」(3) (2/3ページ)

元旦那で借金7000万円は2年で返したい
──ただ、こう言っちゃあれですけど、ホントに死ぬ気で稼いだお金っていう感じもそんなにしないから、ダメージもそれほどはないんですかね。
及川 うーん……ないです(キッパリ)! たまたま当たって売れたからっていうのもあったし。ただ元ダンナの借金を背負っちゃったんで、それは返していかなきゃマズいなっていう。
──離婚は成立したんですか?
及川 はい、年末に。
──おめでとうございます!
及川 ありがとうございます。みんなに「おめでとうございます」って言われちゃう(笑)。百田さんにブロックされたときも「おめでとうございます」で(笑)。
──ダハハハハ! 差し支えなければ現在の借金総額ってどれくらいなんですか?
及川 7000万。
──うわーっ! でも、その年収なら何年か頑張れば返せるかな、ぐらいの。
及川 2年で返したい!
──7000万の借金をそれぐらい頑張れば返せるって考えられるのは、やっぱりすごいですよ。ヘタしたら首括るぐらいの額ですよ。
及川 ……うん、返せないかもわかんないけど、まあ頑張ろう、みたいな。大変は大変ですけど、頑張るしかないっていう。
──基本、楽観的ですよね。
及川 楽観的というより、あんまりお金に執着してないんだと思います。お金がすべてっていうのはあんまり自分のなかにないかな。
──作詞家になるまではいろんな仕事を転々として、お金に苦労した時期もあったわけじゃないですか。
及川 ええ。でも、あの頃とそんなに生活レベルが変わってない。一番楽しかったのは年収1000万になったときです。なんで楽しいかっていうと、まずスーパーに行ったときに、財布のなかにいくらあるか気にしないでものを買える。
──ああ、すごいわかります。
及川 で、お風呂に入浴剤いれて入るっていう贅沢ができるっていうのがだいたい1000万ぐらいだったんですよ。
──バスクリンじゃねえんだぞっていう。
及川 そうそうそう! で、1ヶ月に何回か美味しいとこでご飯を食べるっていうのが、その頃すごく楽しかったですよ。
──ボクも、買いたいCDを買わずに我慢して、その後それが入手困難になったりの心残りがずっとあったから、本とかCDに関しては買いたいと思ったものを全部買える生活がしたくて。
及川 ああ、私もそうです。私も本とCDは買えるようでいたいなって、それぐらいですね。ほかはブランド品も好きじゃないし、車も持ってなくて。
──ふつう、これだけ稼いでたらガッツリ貯金があるはずなんですけどね。
及川 そうなの(笑)。だからあんまりお金持っちゃダメってことなのかも、貢ぐから(笑)。

まわりの口説きやセクハラに気づかなかった
──ダハハハハ! あと、女性でこうやってある程度売れてると枕営業だって誤解されて、「誰と寝たんですか?」みたいに聞かれる、みたいな話も本に書いてましたね。
及川 聞かれたことありますよ。最近っていうか、もうずいぶん聞かれてないけど(笑)。
──若い頃は。
及川 まだ若い頃は。誰かいまも聞いてくれよ(笑)。
──「たかじんさんと寝たんですか?」みたいな(笑)。
及川 そうそう。「ありえません、私たちふたりとも面食いですから」って言うのに!
──作詞家志望の女の子に「何人と寝たんですか?」って聞かれたんでしたっけ?
及川 そう。「は?」って言ったら、「いや、そういうことしないと……」って、彼女も変な情報を入れられてるんですよね、どっかで。
──業界っていうのはそういうもんだ、みたいな。
及川 そう。だから「そんなことしなくても大丈夫だよ」って。「セクハラされない?」とかもよく聞かれたんですけど、「いや、一度も。セクハラされるの?」って女の子のミュージシャンに聞いたら、「しょっちゅう!」って言われたんで、「えー、いいな」って言っちゃって(笑)。
──全然よくないですよ!
及川 されたことないから、「いいなー」って言ったら、たまたま隣にいた人が、「眠子さん、セクハラされてないんじゃなくて、セクハラされてることに気がつかないんだと思う」って言うの。で、「何されるの?」って聞いたら、「スタジオで通りすがりにスッと腰とかお尻とか触られる」って言うから、「え、それセクハラっていうんだ!」って(笑)。
──それぐらいは日常だ、と(笑)。
及川 それぐらいはあるし、仲いい人だと「てめえ、触るんじゃねえよ!」とか私は言っちゃうから。「スーッと来て、今日ふたりでご飯食べに行かない? とか言われるんですよ」って言うから、「え、それもセクハラ?」って。だってそんなの言われたら、「え、奢り? 奢りなら行くよ」とか言うだけだし。
──ダハハハハ! 完全に中身が雄なんですかね?
及川 たぶん鈍感なんだと思います。こないだも人に言われたのが、「口説いてたのに」「うそ、いつ?」「いやもうずいぶん前だけど」「もっとわかりやすく言ってくれればいいのに!」「いや、俺はドキドキしながら口説いたんだけど」って(笑)。「私なんて言ってた?」って聞いたら、「あっさりスルーした」って言うから、「ごめん、気づいてないんだ」って。
──要は「ふたりで飯行こうよ」っていうのが口説き文句だったパターンもあるんだけど、本人は全然気にしないから「タダ飯なら行くよ」ぐらいの感じで(笑)。
及川 「家に行きたいな」みたいなこととか言われても、「あ、ダメ今日散らかってるから」とか、そうやってスッとスルーしちゃう。それでセクハラされたこともなく、口説かれたこともなく(笑)。
──たぶん人間的にも死ぬほどサバサバした人ですよね。たかじんさんとうまく付き合えたのもそういう性格だったからでしょうけど。
及川 男前って言われますけどね。でも、私は自分でサバサバしてるとは思ってないんですけどね、わりとねちっこいぞ、みたいな。
──ねちっこいところあるんですか?
及川 執念深いですね。仕返ししてやる、みたいな。
──でも、旦那さんとかにそういう感情はないですよね?
及川 ないですね。もう終わったことになっちゃってるから。
──それだけの借金を背負っても引きずらないじゃないですか。
及川 終わりにしたい気持ちのほうが先立っちゃったのと、あとはもうここにこだわっても仕方ないっていうのと、あとは女の場合は簡単ですよ、次の男ができればいいとかがあるから。
──できたんですか?
及川 はいはい(笑)。
──ダハハハハ! おめでとうございます!
及川 ありがとうございます。まあ、そんなもんですよ。
──よく言いますよね、男のほうが引きずるって。元ダンナさんがストーカー化したのもそういうところなんだろうし。
及川 あと、依存が強かったの。私がお母さんになっちゃった部分があったのね。
──旦那さんはメンタル的にもちょっとやられてた感じだったんですか?
及川 かなりやられてましたね。だからもう嫌になっちゃったっていうのもあったので。
──旦那さんが百田さんとフェイスブックでつながったりもしてたんですよね。それで向こうにバラすぞって脅してきたりで。
及川 そうそうそう、だから頭おかしいんですよ。
──ただ、執念深いといいながら、やっぱり切り替えも早いしサバサバしてますよ。
及川 そうですか? 切り替えは早いと思います。引きずっても仕方ないんで。
──仕返しとかってしたことあるんですか?
及川 あんまりないかな。結果的に仕返しになってるっていうか。たとえば元ダンにひどい目に遭わされて、じゃあその仕返しって何かっていうと私が幸せになることだと思うんですよ。そういう方法になりますよね、結局。
──そうですね、よりいい男と楽しい人生を送ってやるっていう。
及川 そうそう、よりいい男と。そんなもんですよ。
──背負わされた借金も屁でもないような感じで返して。その借金で苦しむのが一番ざまあみろな感じになっちゃいますからね。
及川 そうそう。