現在の“火薬庫”は極東だ! 2015年 「世界の軍事力」完全分析 (3/4ページ)
そのため十分な金を兵器開発に回せず、"ハリボテ"と酷評される粗悪なコピー品が誕生するんです」(軍事ライターの古是三春(ふるぜみつはる)氏)
こうした内情を抱えながらも、対外的には習近平国家主席の提唱する"中国の夢"を実現するため、2030年までに軍事的にアメリカに追いつくことを国家目標としている。"ポンコツ空母"を就役させ、空母打撃群を作ろうとしているのも、そのためだ。
「ただ空母を運用するには、護衛艦などの補助艦隊も必要になりますからね。予算的にも技術的にも、現段階では非常に難しいと思います」(古是氏)
進境著しい中国軍だが、米軍に勝つことは夢のまた夢のようだ。そこへもってきて、今までは"優しかった"米軍の怒りを呼び覚ましてしまった中国。
「米軍はアジア太平洋地域に陸海空軍と海兵隊を合わせ、約13.5万人の巨大兵力を展開しています。しかも、F-22ステルス戦闘機や原子力潜水艦など、世界最強の兵器を取り揃えている。さらに、横須賀(神奈川県)の米海軍第7艦隊には原子力空母『ジョージ・ワシントン』が配備されています」(黒鉦氏)
それだけではない。6月18日には横須賀に最新鋭のイージス艦「チャンセラーズビル」が入港したのだ。
「同艦は12年の近代改修により、最新のイージス・システムが搭載されています。このタイプのイージス艦をアメリカ国外に配備するのは初。さらに、17年までに2隻のイージス艦が横須賀に増強される予定です」(防衛省関係者)
中国の心中は穏やかではないだろう。追い打ちをかけるように、東南アジア諸国も動いている。
「中国と領土問題を抱えるフィリピンは、昨年4月に米軍の再駐留を認める軍事協定を締結、日本からは海保の使った中古の巡視船が供与されます。さらに、海自のP-3Cが払い下げられる計画もあります。ベトナムはロシアから高性能の攻撃型潜水艦『キロ級』を購入。中国海軍に備えています」(神浦氏)
こうした"中国包囲網"に、オーストラリアも加わろうとしている。
「豪海軍に海自が『そうりゅう』型潜水艦のエンジン技術を提供することが決定しています。