第一次世界大戦は? 太平洋戦争は? あの戦争の開戦のきっかけってどんなのだった?

これまでに数え切れないほどの大小の戦争が起こってきましたが、そのきっかけはどんなことだったのでしょうか? 例えば一番多いのは資源や領土をめぐる戦争でしょう。勢力拡大のためにある国が他国に攻め入り、戦争になるというパターンです。他にも「こんなことで戦争が起こったのか」というささいなきっかけもあったりします。今回は、さまざまな「戦争のきっかけ」を調べてみました。
■あの大きな戦争のきっかけは?
●百年戦争は「フランスの王位」をめぐって起こった!
歴史の授業でも習う「百年戦争」。フランスとイギリスによる約100年に及ぶ戦争ですが、この戦いの大きなきっかけはイギリスのプランタジネット家とフランスのヴァロワ家の王位継承に関するもめ事でした。日本でも、戦国時代には家督継承を争っての戦が数多く行われましたね。ちなみに百年戦争といいますが、100年間絶え間なく戦争していたわけではなく、途中で休戦期間もあったそうです。
●第一次世界大戦は有名な「サラエボ事件」がきっかけ!
第一次世界大戦は「サラエボ事件」がきっかけで起こりました。これはオーストリア=ハンガリー帝国の次期皇帝後継者のフランツ・フェルディナントとその夫人が、サラエボ(現ボスニア・ヘルツェゴビナ領)を視察中にセルビア人グループに暗殺された事件。これがきっかけとなりオーストリア=ハンガリーがセルビアに宣戦布告しました。その後ドイツやロシアなどさまざまな国が参戦することになります。
●第二次世界大戦は「ドイツのポーランド侵攻」がきっかけ!
1939年から6年間続いた第二次世界大戦。最初にドイツがポーランドに侵攻したことが、始まりです。その後イギリスとフランスがドイツに宣戦布告。ソビエト連邦(現ロシア)もフィンランドへ侵攻しました。ドイツはイタリアと日本と三国軍事同盟を結成。日本はアメリカとイギリスに宣戦布告をし世界的規模の戦争になります。きっかけはドイツでしたが、各国が他国に進出し領土拡大を狙う野心を持っていたことも規模が大きくなる原因といえるでしょう。
●太平洋戦争のきっかけはアメリカの石油輸出規制!
太平洋戦争時に日本がアメリカとイギリスに宣戦布告をしたのは、日本の国家拡大に対する「アメリカの経済制裁」がきっかけ。当時の日本はアジアの統一を目指し、中国との戦争を起こします。日露戦争時から日本に不信感を持っていたアメリカはこれを警戒し、石油の輸出制限をするなど経済制裁をかけます。日本はアメリカに制裁を解くよう交渉しますが、日本は交渉中もアジア地域に侵攻。アメリカの信用は得られず、日本もまた無茶な提案をされたことで決裂してしまいます。その後日本はアメリカとイギリスに宣戦布告するのです。
■意外なきっかけで起こった戦争もある!
●重大な問題だけど名前がユニーク! タラ戦争!
イギリスとアイスランドは1958年から1976年にかけて国家間紛争をしていました。その原因は「領海の拡大」。1958年にアイスランドが領海の拡大を宣言します。拡大を主張する海域で操業を行っていたイギリスはこの宣言を認めず、軍艦を派遣。両国は何度も軍事衝突を起こします。その後1961年にイギリスがアイスランドの主張を認め一度沈静化しますが、1972年にアイスランドがさらなる領海拡大を主張。沈静化した数年後の1975年にもアイスランドがさらなる領海拡大を主張してイギリスと衝突し、これが1976年まで続きました。この海域の主な海産物が「タラ」だったことからタラ戦争と名付けられました。
●タラの次は……ブタ!
直接的な戦争ではありませんが、オーストリア=ハンガリーとセルビアとの経済摩擦で起こった国家衝突の一つに、「ブタ戦争」というものがあります。オーストリア=ハンガリーとセルビアは経済的に密接な関係でしたが、1906年にセルビアが兵器の輸入先をフランスに変更。オーストリア=ハンガリーはこれに対してブタなどの畜産品の禁止関税を行います。セルビアは対抗措置としてオーストリア=ハンガリーからの輸入拒否を行うなど、両国の関税戦争が起こります。これにより両国の関係は悪化。先ほどのサラエボ事件につながる負のスパイラルに突入します。
●イギリスとアメリカの「もう一つのブタ戦争」
アメリカとイギリスが起こした小競り合いの一つに、ブタがきっかけのものがありました。これは1859年に起こったもの。当時イギリスとアメリカのどちらの領土かあいまいだったサンフアン島(現アメリカ領)で、アメリカ人農夫が庭の農作物を食べているブタを射殺。このブタがイギリス人農夫が飼育していたブタだったことで争いが起こりました。その後両国の軍隊が出動する騒動に発展。戦争になることはありませんでしたが、両国の関係がかなりデリケートだったことが分かりますね。
有名な戦争から、ユニークな名前の戦争、また意外な理由で起こった国家衝突事件などの「きっかけ」を紹介しました。こうした戦争は、もし最初に違った選択をしていたら起こらなかったかもしれません。過去のことをずっと引きずるのはよくありませんが、二度と悲劇が起きないよう、過去の歴史を教訓として生かしていきたいものですね。
(中田ボンベ@dcp)