給料上がっても仕事のモチベーションは上がらないことが明らかに (1/2ページ)
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給料
「給料は高ければ高いほどいい!」「私の給料も、もっと高ければいいのに」と誰もが思っていることでしょう。
しかし驚くべきことに、実は昇給にはデメリットもあることが『Harvard Business Review』で判明したのです。
給料が上がればやる気が出て、仕事でいい結果が出せる。そんな常識が覆されようとしています。
■給料ひとつで仕事に満足するわけではない
お金は仕事を楽しくしてくれるのでしょうか? それとも、給料が高くなるとやる気は削がれるのでしょうか? そもそも私たちは、お金のために仕事をしているのでしょうか?
この疑問に答えるべく、研究では過去120年にわたる15,000人のデータと、115の相互関係を分析しました。
すると、給料と仕事への満足感の関係は弱いということがわかったのです。この相関性はわずか2%以下なのだそう。
ちなみにアメリカ、イギリス、オーストラリア、インド、台湾でも大きな差はありませんでした。また、給料が高い人と低い人にも、仕事への満足感の差は見られませんでした。
管理職の立場にある人は、よくおぼえておかなければなりません。恐るべきことに、お金はモチベーションを上げてはくれないのです。
■むしろ給料のアップでやる気がなくなる
ではお金はやる気を削ぐのでしょうか? 実は、給料を上げることでモチベーションが下がるという意見があります。
モチベーションには外因性のものと内因性のものがあるといわれています。
つまり、働く理由がお金などの外的要因にあることが「外因性のモチベーション」、やりがいを感じるために働くことが「内因性のモチベーション」だということです。
そして給料が上がることにより、内因性のモチベーション、仕事を楽しむこと、チャレンジすること、自己実現といったものが失われてしまうという考え方なのです。
ある研究では128の実験を行い、仕事へのモチベーションを調査しました。基本的には意味がなく退屈な作業よりも、おもしろい作業のほうがモチベーションが高まります。