【プロ野球】緒方伝説、誤審、大瀬良…カープファンの行き場のない“怒り”はどこへ!? (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

午前2時、800キロ先でそばを食らっていたヤクルトに負ける

 カープファンがもうひとつ憤るのが、選手全体の不甲斐なさだ。地元局・広島ホームテレビの夕方のニュース番組・Jステーションに登場したカープファンの女性は、敗戦後の取材に対し、「全試合、納得した試合なんかなかったね」と泣きながら語り、カープファンから絶大な共感を呼んだ。

 直近でも不甲斐なさを見せた試合がある。10月3日のヤクルト戦。前日に優勝を果たし、真中満監督をはじめ、明らかにベンチでウトウトと舟を漕いでいるヤクルトに対し、延長11回、4−6で敗れた試合だ。

 ヤクルトは前日の神宮から移動日なしで広島に移動。さらに山田哲人・川端慎吾・畠山和洋の三冠トリオは、同日の午前2時に神宮球場近くの立ち食いそば屋でフライデーされており、対戦相手が深酒をしていたことに疑いはない。

涙を流した大瀬良に憤るファンも…

 その試合の8回表、痛恨の3失点を喫したのが大瀬良大地だった。

 このところ、調子を崩していた大瀬良は、最終戦でも3失点で敗戦投手に。降板後、大瀬良はベンチで堪えきれずに泣き出し、他球団ファンの同情を買った。

 しかし、カープファンのなかには「大瀬良断罪」の過激派も。最終戦を現地で観戦した広島県福山市在住の会社社長の男性(50)は、取材に対して「大瀬良のTシャツを着て応援していたが、(失点した)8回途中に脱ぎ捨てた」と画像付きで憤りを露にした。

 さらに大瀬良への叱咤激励は続く。

「去年の勢いがまったくない! 中継ぎになってからは自信喪失気味。スピードはあるが配球が悪く、変化球にキレがないので、いくら真っすぐが速くてもプロではダメです。しかも、打たれたぐらいで泣くな! 黒田はこんなことで泣きません。ファンの声援で涙するのです!」

 プロ2年目の今季、先発・中継ぎとコロコロと配置を換えられた大瀬良。不調の時期もあったが、どちらかといえば、若手を酷使した采配への批判も多い。

 それでも大瀬良に対するカープファンの本音は厳しい。自身のTシャツに書いた直筆の一文字は「笑」。泣いている場合ではない。

カープファン共通の怒りの矛先は緒方監督

 前出のカープファンの男性の憤りが示すとおり、大瀬良の不調は誰の目から見ても明らかだった。決戦当日、黒田、ジョンソン、福井優也の好調先発陣をベンチ入りさせたにも関わらず、大瀬良を登板させた緒方采配への批判はついにピークに達している。

 最終戦でもわずか1安打。打つ手なく終わった攻撃に加え、度重なる謎の起用&継投。ネット上では「緒方伝説」なる断罪の箇条書きが広まっている。

 同じようにファンに「迷采配」といわれながらも成長を続け、勝てるチームを作り上げた野村謙二郎前監督。緒方監督はその礎をぶち壊すのか、それとも同じように成長していけるのか……。

 エース・前田健太はメジャー移籍が濃厚。黒田の去就は未定。近年、ウキウキ気分だったカープファンの心には、不安と怒りの混沌が渦巻いている。

文=落合初春(おちあい・もとはる)

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