「お一人様は食が偏るので太りやすい」と最新の研究で証明される (1/3ページ)
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晩婚化が進み、ひとりのライフスタイルを満喫する「おひとりさま」という言葉も定着しました。
しかし、そんなおひとりさまに関するショッキングな研究結果がこのほどオーストラリアで発表され、波紋を広げています。
今回は、おひとりさまにとって少々耳の痛いテーマを取り上げます。
■ひとり暮らしする人は栄養が偏りやすい傾向
オーストラリアにあるクイーンズランド工科大学で運動栄養科学を研究するキャサリン・ハンナ博士とペーター・コリンズ博士は、ひとり暮らしの人と栄養摂取の関連を調べるため、41もの食生活に関する先行研究を分析。
その結果、ひとり暮らしをしていると不摂生な食生活に陥りやすい、ということが科学的にも立証されたというのです。
研究を指揮してきたハンナ博士は、「今回の研究で、ひとり暮らしをする人はバラエティ豊かな栄養摂取をしていない傾向が強く、2人以上の世帯よりもフルーツや野菜、魚など心身の健康に欠かせない栄養素を持つ食品を買っていないことがわかりました」と研究結果に言及。
さらに、「男性よりも女性の方が、ひとり暮らしで不摂生な食生活に陥る傾向が強い」とも指摘しています。
これは聞き捨てならない問題です。詳しく見ていきましょう。
■おひとりさまの食卓に立ちはだかる3つの壁
ひとり暮らしの人が不摂生な食生活に陥りやすい原因として、ハンナ博士らの研究チームは、ひとり暮らしの人の多くには次の3点のうちどれかが不足している、と指摘します。
(1)健康的な食生活を送るのに必要な料理の経験や知識
(2)自分ひとりのためだけに料理をするモチベーション(時間的・精神的な余裕)
(3)バラエティ豊かな食材を買うだけの経済的な余裕
ハンナ博士はこう分析します。
「たとえば(2)が欠けていると、手抜き料理や、出来合いのものですませたりして主要栄養素を欠いた食事になりがちです。ひとり暮らしにちょうどよい分量の食材を上手に揃え、やりくりするには(1)や(3)も欠かせません。