山口組“分裂騒動”で混迷する内部に潜入…鉄のシャッターに監視カメラは10個以上 (2/3ページ)

デイリーニュースオンライン

 総本部の敷地建物は、もともとは三代目組長・田岡一雄氏の邸宅、通称「田岡御殿」のあった場所で、当時総本部は神戸市内の別の場所にあった。その後、四代目暫定体制時代、三代目未亡人が逝去後、組が田岡御殿を買い取ったうえで、そこを総本部としたのである。

 四代目組長・竹中正久氏はここを居にする前に銃弾に倒れてしまったが、五代目組長・渡辺芳則氏は、本家一階にある「奥の院」に居住し、当時は本家・総本部が一体であった。では現在の六代目はどうなのか?

「基本的に、六代目は本拠地の名古屋に住んでおられ、本家・名古屋、総本部・神戸と分離した状態です。その間、留守を守るのは、本部事務所詰めの人間と、我々住み込みの若い衆、それと参勤交代のように行き来している直参組長らです」

 つまり、六代目は神戸に常駐しているわけではなく、それが、直参組長による「分裂密談」を許した遠因でもあるようだ。

「襖の障子には、すべて菱のマーク」

 総本部の内側を、R氏に案内してもらおう。まずは、組員の出入り口であるガレージから。

「定例会などが行われると、ここが一番、人でごった返します。入口から建物の間には車100台ほど駐車できる庭がある。五代目時代は、直参のお付きの若い衆も総本部の中に入れたんだが、六代目になってからは直参以外は中に入れず、みな、この駐車スペースで待機することになった。序列ごとに駐車の場所が決まっており、きっちり縦列駐車で停める決まりで、定例会のときは各組からガレージ番を出し、整理・警備に当たります。各組には、このガレージ番のIDカードが割り振られ、これがない者は、いくら顔を知られていても、中に入ることはできない」

 建物の内部はどうなっているのか? 

「総本部で一番大きな部屋は、2階にある約80畳の大広間。常に新しい畳の匂いがして、使っても使わなくても、毎日、部屋住みの若い衆が塵ひとつなく掃除するのが習いだった。襖の障子には、すべて菱のマークが木枠で縁取られている。窓はすべて防弾ガラスという話でした」

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