きっかけは? コツは? お肉の目利きで日本一になった宮崎大学の礒島聖良さんに話を聞いてみた! (3/3ページ)
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皆さんそれぞれ食肉について興味のある人ばかりなのでその知識はとても勉強になりました。
また、競技の面で、格付けが完全に人の目だけで行われることに驚きました。基準などはあるものの、判断するのは人で、その人が出した結果で格付けが決まり単価が決まってしまいます。そのため、格付けを行うことは大きな責任が伴うことを知りました。この競技会に出場していなければ知ることのなかったことなので、とても勉強になりました。また、セミナーや講演を通して、食肉の生産だけでなく、流通や販売、消費など幅広い視点で学ぶことができたので出場して良かったと思います。
■畜産の魅力を学び、その魅力を伝えていく側に……
――大学で4年間「畜産」について学んでこられましたが、その魅力は何だと思われますか?
礒島さん 食肉や鶏卵、牛乳などは普段の食生活に欠かせないものですが、あまりその生産について詳しく知ることはないと思います。それらがあるということは生み出す家畜がいて、それを支える飼料があり、飼料を育てる環境が整っているということです。何げなく口にしているものは多くの命の上にあります。畜産について学ぶことで命を育み、命を食することの大切さと厳しさを感じることができます。
また、日本は農業が盛んであるので、畜産を学ぶことは日本を支える重要な柱の一つだと思っています。このように「やりがいのあるところ」が畜産の魅力的だと思っています。
――卒業後はどんなことをしたいですか?
礒島さん 食肉関係の企業に就職できたので、日本の食肉のおいしさを伝えることをしたいです。現在日本はTPP合意内容により食品の一部の関税が撤廃、もしくは引き下げられてしまいます。牛肉に関しては現行38.5%の関税が、発効後16年目以降には9%まで引き下がります。そうすると海外の安い牛肉が大量に輸入されて国内消費が低下してしまうかもしれません。その結果農家にも大きなダメージになると思います。そのダメージを少しでも和らげるためにも日本の食肉の魅力を伝え、日本の食肉を支えていきたいと考えています。
――ありがとうございました。
家畜に触れ合うことで畜産に興味を持ち、ついには肉の目利き日本一になるまで研さんを重ねられた礒島さん。畜産を学ぶだけでなく、今後は畜産というものを「伝える側」へとステージアップされるとのことです。こうした熱い志を持つ若者がいるということは、日本の食肉産業にとって大変に心強いことなのではないでしょうか。
(中田ボンベ@dcp)