地デジではカウントダウンはできない!? 新年のあいさつを12月31日23時59分にしたほうがいい理由とは (1/2ページ)

学生の窓口

今年も残すところわずかとなりました。年が変わった瞬間を祝おうと仲間と一緒に「年末カウントダウン」を楽しむひとも多いでしょうが、地デジ放送では「不可能」なのはご存じでしょうか?

高画質/音質はもちろん、データ放送も受信できる便利なシステムですが、デジタル放送はデータを圧縮/伸張する時間が必要なため、テレビに映し出される映像はすべて過去……「時報」がなくなったのもこれが理由です。
携帯電話も同じ理屈で音声が遅れるので、0時0分ちょうどに「おめでとう! 」を伝えるためには、数秒フライングして声を発しないと間に合わないのです。

■生放送は過去の映像

いまでは当たり前となった地上デジタル放送は、圧倒的なデータ量と正確さが特徴で、解像度が縦横2倍の4K、さらに倍の8Kなど、さらに高画質な規格も予定されています。アナログ放送との最大の違いは「データ」の扱いかたで、アナログはその名の通り「あいまい」な要素がありましたが、デジタル放送の信号は0か1で受け渡しされるため、極端に電波が弱くない限り正確な音声/画像を再生できます。ところがこの仕組みがアダとなり、デジタル放送では「できない」ことも生まれてしまいました。驚くことに「生放送」ができないのです。

デジタル放送の場合、放送局のカメラが撮影した映像は、

 ・デジタル信号に変換、圧縮される

 ・電波として放送される

 ・テレビが受信する

 ・圧縮されたデータを「元通り」にして画面に映す

がおこなわれているため、どんなにがんばっても数秒の「遅れ」が生じてしまうのです。アナログ放送でも完全なリアルタイムではありませんが、電気は光と同じ秒速30万kmで進むので人間が気づくほどの違いは生まれません。ところが、現在テレビで観られる「生放送」は数秒前の映像なので、録画や編集をしていない「過去放送」と呼ぶべき映像なのです。

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