【プロ野球】超大物・松中信彦の移籍先が決まらない”3つの理由” (1/2ページ)
今オフ、19年在籍したソフトバンクを退団し、現役続行を宣言した松中信彦(42)の去就がまだ決まらない。現役唯一の三冠王獲得。実績ある左の代打はノドから手の出るほどほしい球団は数多い。
しかし、ここまで松中に手を挙げた球団はなく、自身で編成にオファーをかける事態に至っている。レジェンド・松中の去就はなぜ決まらないのか。少し考察してみよう。
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■衰えが顕著!? そしてノーマーク
2004〜2005年に三冠王を獲得してから10年以上の月日が流れている。近年は好不調の波が激しく、出場数もかなり絞られていた。昨季はリーグ優勝が決まったあとの9試合に出場したのみ。
日本シリーズへのテスト的な意味合いもあったが、16打席で1安打9三振で失格。1軍では3年連続ホームランなしに終わった。ちなみに2軍では昨季、77試合に出場し、打率.299 、11本塁打、38打点の成績を残している。
この数字だけ見れば、まだ力は残っていそうだが、他球団のスコアラーもまさか松中がソフトバンクを出るという予想はしておらず、調査はほとんどしていなかっただろう。詳細なチェックをしていない中では、やはり1軍での9三振に目がいってしまう。どうしても手が出ないのもうなずける。
■優等生ではない&プライドの高さ
品行方正、球団に逆らわず、若手のお手本になるようなベテランが求められる今、松中はそれには少し当てはまらない。2013年の交流戦の優勝決定戦では、「今日は代打はない」と告げられていたにもかかわらず、終盤に急遽代打起用した秋山幸二監督の采配に不満を示し、優勝セレモニーを欠席。この一件で2軍降格を言い渡されるなど、近年は少々やっかいな選手として扱われていたきらいがある。よくいえば実直、無骨で不器用な男なのだ。
今オフも「現時点では育成契約は考えていない」と表明。松中の正直さがあわられているが、近年の“いい人トレンド”に当てはめると、「育成でもいい! とにかく野球をしたいんだ!」という姿勢を示したほうが他球団も獲りやすかったはず。
先方の担当者としては「まあ、育成ですし…」と多方面を説得することができる上、松中ほどの実績がある選手ならば、春先の時点で道義上、支配下登録されるはずだ。このあたりの計算のなさがどうしても引っかかる。