天才テリー伊藤対談「世良公則」(3)デビューの頃には悔しい思いも‥‥ (2/2ページ)
でも、自分が60歳になったということは、それだけ日本のロックの年輪も広がってきたということなので、素直にうれしいですね。
テリー へぇ~、ツイストでも、そんなこと言われたんですか。でも確かに、ロックバンドなのにアイドルみたいにキャーキャー言われてたし、独特の存在感がありましたよ。
世良 でも、テレビなんかでそういう人気が高まるほど、当時のロック界隈からは「あいつらと一緒にしないでくれ」みたいな空気が出てたんですよね。
テリー それは嫉妬だね。
世良 ビートルズもローリング・ストーンズも若者に熱狂的に支持されてたから、僕はそれが当たり前だと思ってたんですけどね。
テリー やっぱりツイスト時代はモテモテでしたか?
世良 いえいえ。
テリー またウソばっかり! そんなわけないじゃないですか!
世良 いや、僕すごく無愛想でしたから、女の子だけじゃなくて、当時、話しかけてくる人なんてほとんどいなかったですよ。僕、一時期ゲイだと思われてたこともあって。
テリー え、ゲイなんですか!?
世良 違いますよ(笑)。でも、いつも男のローディー(付き人)と楽器屋に行ったり、ギターの練習ばっかりしていたので、そう思われたみたいですよ。
テリー せっかくのモテ期に、つまんないことしてますねぇ。
世良 フフフ、みんなからそう言われました(笑)。でも当時は「昨日弾けなかったフレーズが弾けるようになった」とか、そんなことのほうが、よっぽど楽しかったんですよね。