秋津壽男“どっち?”の健康学「精力の低下を放置しても大丈夫か?男の沽券を守るためには薬頼みもOK」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

 本物のバイアグラと、バイアグラによく似たプラセボ(ニセ薬)を用意して、A群の人には本物を、B群にはニセモノを飲ませました。全員が本物かプラセボかを知らずに飲んだところ、A群は7割が勃起。そして、プラセボを飲んだB群も4割が勃起に至りました。つまり、勃起薬だと思って飲めばニセ薬でも勃起できるということが証明するとおり、勃つかどうかというのはメンタルに左右される面が大きいと言えるのです。

 一方、メンタルではなく「金冷法」などのように男性自身を鍛えれば、勃起力が上がるという鍛錬法などもはやりましたが、残念ながら、効果はまったく期待できません。あしからず。

 また男性のみならず、女性にも同様な悩みがあります。それは「閉経」です。閉経を迎えると、女性は「自分が女でなくなる」と「打ち止め感」にさいなまれ、自信を失います。女性の場合はホルモンバランスの変化も大きいですが、精神的にも急に老け込んでしまうケースが見受けられます。

 人生80年時代を迎えた日本ではこうした問題は、あまり表立ってはいませんが、今後ますます顕在化するに違いありません。そうした中高年の男女にとって、一番の処方箋は、ズバリ「ときめき」です。

 芸能界でも女優の桃井かおりさんのように、60歳を過ぎて結婚する方は、つくづく若々しいと思います。老いらくの恋をしたり、年齢を問わず、セックスすることによるアンチエイジング効果こそ絶大だと言えるでしょう。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「精力の低下を放置しても大丈夫か?男の沽券を守るためには薬頼みもOK」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 3/3号“どっち?”の健康学バイアグラ秋津壽男カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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