なぜ体が熱くなる!? 病気になると「熱」が出るのはナゼ? (1/2ページ)

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春めいてきたとはいえ、まだまだ寒い日が続く今日この頃。こんな時期に多いのがカゼで、体調を崩しているひとも少なくないでしょう。

カゼをひくと「熱」がでるのはナゼでしょうか? 体内に入った病原菌がもたらす「副産物」と思われがちですが、じつは脳が体温を上げる指令を出しているから。侵入した菌と闘う白血球や免疫機能を高めるための「応援」なのです。病原菌の増殖を抑える働きもあり、病気になったトカゲも体温が上がることが判明。変温動物なのに「熱」をだして身を守る、フシギな現象が起きるのです。

■発熱は「自分応援団」

人間にとって体温は健康のバロメータで、個人差はあるものの、

 ・平熱 … 35~37℃
 ・微熱 … 37~38℃
 ・高熱 … 38℃以上

が目安です。水銀体温計の目盛りが「42℃まで」なのは、これ以上になるとタンパク質が変質してしまい、生存の見込みがないから……。37℃を基準にすると、人間はたったプラス5℃までしか生きられないデリケートな生き物なのです。

カゼをひくと「熱」がでるのはなぜでしょうか? 体内に侵入したバイ菌が悪さをするから、ではなく、意図的におこなわれている防御策。病気と闘うために、わざと体温を上げているのです。

カゼのウイルスが侵入すると、白血球やマクロファージなどの免疫活性(めんえきかっせい)食細胞が対抗、文字通り「食べる」ように取り込んで排除します。そのときに「サイトカイン」という物質が発生、これが脳に向かい「ヤバいよ! ヤバいよ! 」と状況を伝えます。すると脳は、視床下部の体温調整中枢(ちゅうすう)に指示を出して体温を上昇。つまり、カゼの原因であるウイルスは「きっかけ」でしかなく、熱が出るメカニズムは自作自演、そのためサイトカインは「内因性発熱物質」とも呼ばれているのです。

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