破綻したワイン投資詐欺『ヴァンネット』に群がった著名人|やまもといちろうコラム (3/3ページ)

デイリーニュースオンライン

■当の内藤忍氏に問い合わせたところ…

「さすがに投資家もみんな気づいたので、からくりについては調べていってます」

「そんな損害が確定してから調べなくても」

「もっと早く山本さんにも相談するべきでした」

「そもそも、この北田さんのコンサルティングアルファや資産ナビの処分は14年ですよね。その北田さんがヴァンネットの代表だったわけで、おかしいとは思わなかったんですか」

「でもファンドに主体的に関わっていたのは、私の知る限り現代表の高橋さんではないんですよ」

「関東信越税理士会副会長で、ヴァンネットの元取締役の松井由和さんですか」

「はい。この後は、刑事訴訟と民事でやっていくと思うんですけど、被害を蒙った投資家も二種類いまして、どうしてもお金を取り戻したい人と、お金はいいから問題あった人を吊るしてやれという人とがいるんです」

「いい酒飲んだから、まあいいかと」

「そういう感じですね」

「貴殿は下戸だからワイン楽しんでないじゃないですか」

「うるせえよ」

 このように、おかしいと思いつつもいろんな著名人が騙されていたので「たぶん大丈夫だろう」という、まさにロレックスはめてるマルチ商法の勧誘に引っかかる風情の話になっているわけですが、当の内藤忍さんはどうなのでしょう。

 メールで内藤さんに問い合わせたところ、彼からは「代理人とも相談し、当社が書籍やセミナーなどを通じてコンタクトのある個人投資家にご理解いただけるよう、正確かつ適切な情報提供を行いたいと思っています」とのことでした。

 一部懸念されていた「内藤さんがヴァンネットからお金を貰っていたのではないか」という疑惑について、内藤さんは明確に否定。私は一人の知人として、内藤さんには被害者となった投資家に適切に対応して欲しいと願っていますし、彼自身の投資法そのものは決して悪いものでもないので、きちんと公式に釈明をされ、状況のご説明をしていただきつつ前向きに頑張っていって欲しいと願う次第であります。

 それにしても、それなりに名前のある人たちで、内藤さんにしても投資に関する知識は並大抵ではないはずなのに、なぜこんな原始的なポンジスキームに騙されちゃったのでしょう。

 また、北田さんも松井さんも大竹義夫さんも、ヴァンネットに関わって経営で主導したとされる方々はいずれも税理士です。さて、これは大丈夫なのでしょうか。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

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