名作妖艶シネマ「このセリフが悩ましかった!」(4)「女優を知り尽くした三者」座談会-その1- (1/2ページ)

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名作妖艶シネマ「このセリフが悩ましかった!」(4)「女優を知り尽くした三者」座談会-その1-

 何年、何十年が経とうとも、甘美な映像記憶が消えない名作がある。映画評論家・秋本鉄次氏、映画ジャーナリスト・大高宏雄氏、映画パーソナリティ・コトブキツカサ氏の「女優を知り尽くした三者」が、こだわりのワードを語る。

秋本 やはり、こういう企画になると欠かせないのは松坂慶子(63)。数ある濡れ場作品があるけど、菅原文太とのカラミを見せた「青春の門」(81年、東映)が秀逸。

──後妻として、息子がいる文太の家に嫁いだ美貌の持ち主。

秋本 息子を寝かしつけている浴衣を文太が後ろ手にはだけさせ、そのまま乳房をもんで側位セックスに。これが彼女にとって初めての本格的な濡れ場で、切なげに「信介が起きますから‥‥」と言ったセリフは忘れられない。

大高 エネルギーを感じさせたのは渥美マリ(65)の「でんきくらげ」(70年、大映)ね。愛人だった西村晃が死に、このままでは遺産が入らない。そこで恋人の川津祐介を相手に、ラブホテルで子作り偽装のためのセックス。そこで「みんな食べて」「食い殺してやりたい」と、燃焼しつくす。しかも、回転ベッドがぐるぐると回り出すのは、増村保造ならではの演出。

──倒産末期の大映を支えたといえば関根恵子(61)も忘れられません。

大高 同じく増村監督作の「遊び」(71年、大映)がセリフとしてはすばらしい。自分の姉が病気で亡くなったこともあり、若い恋人に「お姉ちゃんのぶんまで抱いて」と迫るシーンは、女の業を感じさせました。

秋本 まだ16歳くらいで、どんな作品でもヌードを見せてくれた。いい時代でしたね。

──逆にデビューから12年後、三十路で初ヌードを見せたのが小柳ルミ子(63)の「白蛇抄」(83年、東映)です。

秋本 老住職の若山富三郎の後妻になるが、若山は半身不随で性的に不能。その息子の杉本哲太に性欲をぶつける。

「名作妖艶シネマ「このセリフが悩ましかった!」(4)「女優を知り尽くした三者」座談会-その1-」のページです。デイリーニュースオンラインは、関根恵子週刊アサヒ芸能 2016年 4/21号小柳ルミ子渥美マリ松坂慶子エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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