映画『テラフォーマーズ』が酷評の嵐?人気漫画の実写化が難しいワケ (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 映画版でもう一つ心配なのがCGだ。予告映像がYouTube各所で公開され、一部で低評価が高評価を上回っている(公式YouTube動画は評価付け機能を停止)。「質が悪いとかじゃなくて、挙動が明らかに不自然」「実写化すべきではなかった」「溢れ出るB級映画臭」と非難の嵐だ。

「日本映画はハリウッドに比べて低予算。CGを使うと途端に“ボロ”が出るため、SFアニメの実写化はとくに不向きです。『進撃の巨人』シリーズでも肝心の敵キャラクターが『巨人になったオッサン』などと揶揄されていました。それでも人気アニメの実写映画は“出せば原作ファンが観るドル箱コンテンツ”と勘違いされている節があります。中身が一番大事なのですが」(映画業界関係者)

 ちなみに本作は、前田氏以外にも酷評する人が絶えない。本作は伊藤英明(40)や武井咲(22)、山田孝之(32)ら豪華出演者を招いた試写会を度々開催して映画PRを図っているものの、参加した観客が評価サイトなどで本作をこけおろし。「進撃以上」という低評価が少なくなく、試写会がかえって逆効果となっている。

 29日の公開に向けて、先行きが不安な映画『テラフォーマーズ』。5月のゴールデンウィークは今のところ、気温20度超えの初夏になる気配。温かい日中にヒンヤリしたい方は、映画館で“恐怖体験”してみてはいかがだろうか。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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