ただ加入するだけではダメ!行き先別に選んで加入したい海外旅行保険

Woman Money

ただ加入するだけではダメ!行き先別に選んで加入したい海外旅行保険

https://pixta.jp

今年のGWは上手くいけば10連休とあって、アメリカ・カナダ、オセアニアなどの長距離方面への海外旅行の予約が高まっているようです。

出発前には、海外旅行保険も忘れずに加入していきましょう。でも、加入するなら行き先や旅行目的に合わせて補償を備えることが大切ですが、どんな基準で選べばいいのでしょうか。

そこで今回は、海外での様々な医療状況・安全状況を見ているフランス在住のファイナンシャルプランナーの筆者が、渡航先に合わせた海外旅行保険の入り方を紹介します。webでも空港でも加入できますから、まだ間に合いますよ!

■医療費が高い国に行くなら「治療・救援費用」をしっかりと

海外旅行中に病院にいくことになって医療費を払っても、旅行から戻って必要な手続きを取ることで、日本の健康保険から「海外療養費」として一部の医療費の払戻しを受けることはできます。また、要件が適応すれば「高額療養費」の請求も可能です。

しかし、海外では医療費がビックリするほど高いということを聞いたことがある人もいるでしょう。もちろん国によって医療費の金額には差がありますが、アメリカ、ハワイ、オーストラリアなどは医療費が高いことで有名です。

他国の医療費事情を詳細に把握することは困難ですが、外務省の「世界の医療事情」や様々な保険会社が提供している「世界各国の医療事情」などを参考にしながら、旅行先の一般医の診察料、1日当りの入院費用、手術の場合の金額などをざっと確認してみましょう。

日本の場合と比べてみて、日本の医療費と大きな乖離がある場合は、後日健康保険の「海外療養費」が支給されても自己負担分が大きくなるということです。海外旅行保険の「治療・救援費用」の保険金を手厚く契約しておきましょう。

 ■南の島など小さな国に行く場合なら「治療・救援費用を無制限」に

そもそも医療機関や医師が充実していない地域、病院があっても設備や衛生状態が悪い国も多々あります。

日本人にも人気の高いモルディブやフィジーなどのリゾート地では、マリンスポーツを思いっきり楽しめる反面、潜水病や骨折などの事故も多いようです。これらの国では重症や高度な手術を要する場合は自国では対応できず、シンガポール、オーストラリアなどの近隣国、または日本へ移送されることもあるようです。

容態や現地の事情にって、移送方法も定期航空機、医療設備付小型飛行機、ヘリコプターなど様々な方法がありますが、費用は医療費以上にかかることは簡単に想像できるでしょう。場合によっては数千万円ということも!

このような場合でも、海外旅行保険の「治療・救援費用」で保険金が支払われますが、契約の際は保険金を無制限にしておくことをおすすめします。

■「テロ等対応費用補償」をオススメする理由

目耳を塞ぎたくなりますが、筆者の住む欧州では近年テロ事件が多発しています。とはいっても欧州のすべての地域が危険にさらされているわけではなく、全く平和に観光できる場合がほとんどです。しかしやはり、海外旅行保険に入る際は「テロ等対応費用補償」を付加されることをおすすめします。

これはテロの被害による死亡やケガで保険金が出るものではなく、テロの発生により空港が閉鎖になったり、交通機関がストップするなどで帰国が予定よりも遅れてしまったときに、交通費やホテル代、国際電話等の通信料を保険金額の範囲内で補償してくれるというものです。

テロでの損害の可能性がますます増えているのは事実です。ケガと帰国遅延では損害の大きさは比較にならないでしょうが、間接的でもテロによる損害に遭う確立は後者の方がはるかに高いでしょう。陸続きの欧州諸国では、空港だけでなく国境すべてが閉鎖されてしまうため、1箇所で起こったテロ事件が欧州の各地の移動に影響を起こしてしまうのです。

もちろんテロは欧州に限られたものではありません。外務省の海外安全ホームページなどを参照しながらしっかり備えをしておきましょう。

■愛するペットがいる人は「ペット預入延長費用補償」を

一人暮らしの人や家族全員で海外旅行をする場合、飼っているペットをペットホテルなどの施設に預ける人もいるでしょう。予定通り帰国するなら問題はありませんが、何があるのか分からないのも海外旅行。海外旅行保険の「ペット預入延長費用補償特約」を検討してみましょう

。これは万が一の帰国遅延に伴い、ペット預入延長費用を払わなければなくなったときに補償してくれる保険特約です。

帰国遅延は上述のテロに限らず、天候不順等による交通機関の運休・欠航もありますし、ストライキによる欠航・遅延などは海外ではよくあることです。もちろん、万が一旅行中に入院して予定通りに帰国できなくなったという場合も含まれます。

いかがでしたか?

せっかく加入するのだから、旅行先で考えられるリスクの種類やリスクの大小に合わせた備えをしていきましょう。何事もなく保険を使うことがなかったというのが一番ですが、何かあったのに保険が役に立たなかったという事態になれば、それは保険料のムダになってしまいます。

万全な対策で、楽しく海外旅行を満喫してください。

(續恵美子)

【参考】

※ JATA ゴールデンウィーク旅行動向調査 – 日本旅行業協会 

※ 海外安全対策 世界の医療事情 – 外務省 

※ 海外安全ホームページ – 外務省 

【画像】

※   Rina / PIXTA

「ただ加入するだけではダメ!行き先別に選んで加入したい海外旅行保険」のページです。デイリーニュースオンラインは、女子などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る