今期ドラマに明暗クッキリ…フジテレビがことごとく苦戦するワケ

デイリーニュースオンライン

画像は『ラヴソング』公式ホームページより
画像は『ラヴソング』公式ホームページより

 4月からスタートした春ドラマ、その視聴率の明暗が浮き彫りになってきている。初回が15.5%という好調な数字を記録した『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)は、その後も順調な人気を見せている。主演に嵐の松本潤(32)、榮倉奈々(28)、そして香川照之(50)という手堅いキャスティングのもと、1話完結でテンポのいいストーリー展開が、見やすさや適度な爽快感を視聴者にもたらしているようだ。第2話では19.1%と視聴率を上昇させ、ゴールデンウィークにかかった5月8日放送の第4話も、16.3%と安定した人気を見せている。

 また初回視聴率で12.9%という今期のドラマ内ではまずまずの数字を見せた『グッドパートナー 無敵の弁護士』(テレビ朝日系)も、第2話で9.9%と一旦数字が落ちこんだものの、5日放送の第3話では10.5%と再び数字を上昇させた。『99.9』同様、弁護士という職業を題材に取り上げており、弁護士である松雪泰子(43)と竹野内豊(45)元夫婦が、コミカルかつスタイリッシュに好演する様子が好感触のようだ。

 そしてこの『グッドパートナー』に、初回視聴率12.8%と僅差で迫ったのが、『世界一難しい恋』(日本テレビ系)だ。こちらも4日放送の第4話も平均視聴率12%台をキープし、春の人気ドラマの一つとなっている。本作は主演に嵐の大野智(35)、そして朝の連続ドラマ『あさが来た』(NHK)で人気を確固たるものにした波瑠(24)が織りなすラブコメディー。こちらもコミカルなストーリーとキャスティングの安定性が、高視聴率キープのカギとなっている。

 こうした好調なドラマには特徴が見られるという。あるテレビ関係者が語る。

「今期の人気ドラマは、見やすいストーリー展開とあわせて、連続ドラマではおなじみの顔触れがキャスティングされたドラマが成功しているようにも見えます。ある意味無難なキャスティングとも言えるのですが、無難なキャスティングこそ演技もそつなくこなせるため、視聴者側からしてもスッとストーリーに入り込めるのではないでしょうか」

 一方で、フジテレビのドラマは伸び悩みを見せている。

■フジ苦戦の要因は!?

 視聴率が“爆散”しているのは、歌手で俳優の福山雅治(47)が久しぶりのドラマ出演ということで、スタート前からプッシュされていた『ラヴソング』。そしてもう一つが、こちらも連ドラ主演が久しぶりとなる芦田愛菜(11)の『OUR HOUSE』だ。

「『ラヴソング』はストーリーがゆっくりすぎる点や、ドラマで見る福山さんの姿にブランクがあったため、俳優としての福山さんを見慣れるまで視聴者も時間を要している部分があったのではないでしょうか。また、コメディなのかシリアスなのかがよくわからないという評価が多いストーリーの『OUR HOUSE』も、視聴者が芦田の芝居を見るのが久しぶり過ぎて、『苦手かも…』という声があがっています。そういった点も踏まえると、今期ドラマの人気の法則が当てはまっているような気もします」(前出・関係者)

 人気に差が出始めた春ドラマ。視聴者の目がやっと追い付いてきた頃に、視聴率の上昇は見込めるのだろうか。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。
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