広島・新井貴浩「まさかの2000安打」までの爆笑ベンチ裏17年秘話 (1/2ページ)

アサ芸プラス

広島・新井貴浩「まさかの2000安打」までの爆笑ベンチ裏17年秘話

 広島の新井貴浩(39)が、4月26日、史上47人目となる通算2000安打の偉業を達成した。広島では衣笠祥雄氏、山本浩二氏、野村謙二郎氏、前田智徳氏に続く5人目の快挙だが、このカープのビッグネーム4人に比べ、入団当時から新井の快挙を予測した人はほとんどいなかった。

〈まさかあのアライさんが‥‥。〉

 カウントダウンが始まると、カープナインは独自に製作した「新井Tシャツ」を着用して練習。背中に書かれた文言とともに、ファウルフライの目測を誤って転倒した時の写真が印刷されていた。

「実は、新井はコネ入団だった。右肩が壊れていて、どこの球団もドラフトのリストから消していました」

 とは、当時を知る広島関係者の話である。

 広島工高から駒沢大に進み、駒大では打点王、ベストナインを取りながらも、「守るところがない」との理由でスカウトから敬遠された。だが当時、広島のオーナーに顔が利いた「裏の仕掛け人」が高校時代の関係者に頼まれ、水面下で工作を開始。駒大の先輩である「野村謙二郎ルート」も利用しようとしたが、野村氏が「自分の目で見ないと推薦できない」と言ったため、新井は野村氏の自宅へ行き、目の前でバットスイングを見せた。そこには現阪神監督の金本知憲氏もいたという。新井の意欲と力強いスイングを見て、2人は納得。次期監督候補としてオーナーに買われていた野村氏の推薦に加え、新ヘッドに就任予定だった駒大出身の大物OB・大下剛史氏にも推薦を頼み、まさにコネ尽くしで入団にこぎつけた。

 当時の達川光男監督は新井を積極起用したが、ミスばかりを連発。中日戦ではアウトカウントを間違えてコーチにボールを手渡し、その間にランナーが生還して敗戦。達川監督は、

「いくらコネがあっても、これじゃあ、5年でクビじゃ」

 と激怒している。

 だが想像を絶する努力と忍耐が、新井を急成長させる。カープ関係者によれば、

「超スパルタで知られる大下氏や、当時の西田真二打撃コーチが課した朝から晩までの猛特訓に耐え抜いた。

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