なぜ視聴率が急降下?嵐・松本潤の『99.9』が抱える最大の盲点

デイリーニュースオンライン

『99.9 -刑事専門弁護士-』公式HPより
『99.9 -刑事専門弁護士-』公式HPより

 5月22日に放送されたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)の平均視聴率が、13.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と全話中最低の記録であることが明らかになった。本作は今期ドラマの中でもトップクラスの人気を誇っているが、一部の視聴者が作中に差し込まれる小ネタにウンザリした様子を見せている。

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■理由は女子バレー延長だけじゃない?

 嵐の松本潤(32)が刑事事件を専門に扱う風変わりな弁護士・深山大翔を演じるドラマ『99.9』。香川照之(50)演じる佐田篤弘らとともに、起訴されれば裁判有罪確率が99.9%と言われる刑事事件に隠された0.1%の事実を追求していく。22日放送の第6話では、佐田が検察官時代に担当した事件に“ウソの目撃証言”があった可能性が取り沙汰され、真相をつきとめるべく深山たちが奔走した。

 本作は人気が高く、今期ドラマの中でもトップクラスの視聴率を誇っている。しかし第6話の視聴率は、前週の第5話に記録した18.9%から急降下して13.3%。初めて15%を下回った。

 第6話が放送された時間帯には、フジテレビが女子バレーボールのオランダ戦を放送。こちらは12.6%をマークした。リオ五輪出場が決定した21日のイタリア戦の20.4%には及ばないものの、同放送がバラエティ番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)とともに「『99.9』の視聴率を食ったのではないか」という意見が巷で出ている。

 とはいえ、一部視聴者の評価に陰りが感じられる。その要因の一つが、放送内に差し込まれる、笑いを狙った小ネタだ。

 ドラマ開始時の4月は、深山のパートナー・明石達也役のラーメンズの片桐仁(42)が、作中で“土下寝”や“目を開けたままの睡眠”、片桐制作の粘土細工「カレイPhone 6 Plus」などを披露して話題になった。そんな影響もあってか、ここ最近の回では深山の住む飲食店に顔を出すアフロヘアーの知り合いを二人増員したり明石にコントを展開させたりするなど、コミカルなネタがいくつも差し込まれているのだ。

 しかしSNSやネット掲示板を中心に、それら小ネタに対して「つまらない」「しつこい」とウンザリする視聴者が微増している様子。それでも、公式サイトでは深山らが口走る親父ギャグを募集するなど小ネタ作りに精力的だ。

「肝心の事件を追求するメインストーリーが、1話や2話より切れ味がにぶくなってきた印象もあります。小ネタに走りすぎず、足を使った捜査が得意な松本さんと法人企業などに強いコネクションをもつ香川さんの関係性を生かすことに集中するだけで十分だと思うのですが」(報道関係者)

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 次回の放送は5月29日。クライマックスに向けて、ストーリーを盛り上げて視聴率を回復させていくことができるのか? それとも新しい小ネタがヒットして話題作りに再び成功するのか……?

文・橘カイト(たちばな・かいと)
※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。
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