自衛隊の実力は? 日中韓&北朝鮮「本当の軍事力」徹底検証 (3/6ページ)

日刊大衆

さらに、集団安全保障体制を構築しておくことも不可欠です。日本なら米軍の支援を受けることが可能ですし、欧州ならばNATOが機能しています。現在のトレンドは、一国で完結する防衛ではなく、自国が侵略行為を受けた場合は、同盟国と協力して、これを撃退するというものなのです」(前同)

 現在、自国のみで多正面(複数の前線)の戦闘をこなす能力のある国は、アメリカ、ロシア、中国以外にはないとされる。「日本の不幸は軍事超大国の一つである中国と、厳しく対峙していることです。もし、日本の周辺に中国や北朝鮮のような“腕力にモノを言わせてでも”という国がなければ、自衛隊の備えもずっと軽微でよかったはずだからです」(同)

 だからと言って、日本の軍事力が貧弱であるわけではない。発生確率がゼロに近い一対一の“タイマン総力戦”を想定しなければ、中国相手にも十分優位に戦える能力を備えている。以下、韓国、北朝鮮も交え、極東4か国の陸海空の戦力を順に眺めていきたい。まずは陸軍戦力から。日本以外の中国、韓国、北朝鮮は自国が大陸にあるため、伝統的に陸軍主体の軍隊を運用してきた。「総兵力では日本は最下位ですが、陸戦も局地戦闘では“量より質”です。米海軍の特殊部隊シールズがビンラディンを暗殺したミッションのように、高性能ヘリで隠密裏に展開し、少数の精鋭が目標を制圧するような動きが求められるでしょう。その際は、後詰めとして数台の戦車や装甲車両が潜み、さらに後方からは自走榴弾砲が敵が展開するエリアを狙っている……といった戦術が採用されるはずです」(元陸自幹部)

 このように想定される陸上戦闘だが、そのどの局面においても陸自隊員の技量は秀でているという。「ヘリを用いた急襲作戦には、多用途ヘリ・ブラックホークや大型輸送ヘリ・チヌークが活躍します。これらの機体は御嶽山噴火や東日本大震災、先の熊本大地震でもフル稼働しています。一方の中国陸軍は、ヘリの運用能力に乏しいことが弱点とされており、陸自が優位に立つはずです。米軍と共同訓練を重ねている韓国陸軍も、こうした作戦では中国よりも優れているはずです。ちなみに北朝鮮には、こうした作戦自体を遂行する装備がありません」(前同)

 また、陸軍の主役である戦車戦でも、陸自が頭一つリードしているという。

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