「これが最後のチャンス」ジャーナリスト・安田純平氏のメッセージから読み解けるもの (1/4ページ)

東京ブレイキングニュース

「これが最後のチャンス」ジャーナリスト・安田純平氏のメッセージから読み解けるもの
「これが最後のチャンス」ジャーナリスト・安田純平氏のメッセージから読み解けるもの

 戦場ジャーナリストである安田純平(42)がシリア入国後、行方がわからなくなってから6月でちょうど1年。3月には彼と思しき男性が英語でメッセージを発したビデオに続いて、5/30に写真が公開された。

https://www.facebook.com/tarikcham?fref=nf&pnref=story

 赤っぽいオレンジ色のシャツを着て、正面のカメラを見つめている。ずいぶん伸びた髪とひげは一体化し髪は黒いがカール・マルクスのようだ。シャツは長袖か半袖かどちらかはわからない。というのもA3ほどの白い画用紙に「助けてください これが最後のチャンスです 安田純平」と記されていて、腕が画用紙に隠れているからだ。ちなみにそのメッセージ「これが最後のチャンスです」の部分だけが、赤い字で書かれ強調されている。

 背景は白い壁。これは3月のビデオと背景は同じように見える。おそらく同じ場所で撮影されたのではないだろうか。時期も不明だが、前回よりもさらに伸び、マルクスみたいになった髪とひげからするとビデオを撮った場所で、数ヶ月後に同じ人物を撮ったものと推定できる。もしかすると撮影してほぼリアルタイムに発表されたものなのかもしれない。

 顔つきからすると安田純平に間違いない。それに今回、日本語で記されたということからしても彼だという確証はさらに高まった気がする。この件について、新聞社が肉親に取材したところによると、本人の筆跡に間違いない、と話したそうだから、やはり安田くん本人と断定していい。

 彼の顔つきを見ると、3月に比べやつれた感じはしない。それよりも痛烈に感じるのは彼の不機嫌そうな目つきである。2003年に新聞社から独立してから昨年までの写真を何枚か見てみたが、にやついていたり解放感に浸っていたり、または緊張感に溢れていたりはするが、怒りを帯びた目つきの写真というものは見たことがなかった。この写真の彼は怯えている感じもない。不機嫌さの理由は、怒りではないか。彼を封じ込めている武装勢力に対し「こんなもの書かせやがって、ふざけんなよ!」とガンを飛ばしているのかもしれない。

 あと気になるのは彼の着ているオレンジ色のシャツである。

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