AV業界は自滅する?大規模なガサ入れをした警察の"真の目的"とは【2】 (1/3ページ)

東京ブレイキングニュース

AV業界は自滅する?大規模なガサ入れをした警察の"真の目的"とは【2】
AV業界は自滅する?大規模なガサ入れをした警察の"真の目的"とは【2】

 さて、前回は敗戦の弁に終始してしまったが、今回からはプロダクション逮捕というニュースに関連して、具体的にAV業界特有のグレーな部分を解きほぐして行く。おそらく外部の人間には解らない話だらけになるだろうが、これがAV業界や風俗業界など「性を売る商売」の実態である。

■AVにモザイクが必要な本当の理由

 そもそもの話を最初にしておきたいが、皆さんは「AVはモザイクが入っているから合法」と思い込んでいなかっただろうか。過去の記事で何度も述べたが、実はこの点が大間違いなのである。

 AVはモザイクが入っているから許されているのではない。モザイクの向こうで性行為(性器の抜き差し)をしておらず、またモザイクによって局部(一昔前なら陰毛なども含む)が隠されているから合法と看做されていたのだ。より具体的に言うと、前者により"労働者派遣法・職業安定法"を回避し、後者により"わいせつ物ではない"と言い張る仕組みだ。これ以外にも"売春防止法"をクリアする必要もある。

 よって、モザイクが入っていようといまいと、性行為(いわゆる本番)が行われていたら、それは有害業務とされ、出演者が(被害者として)訴え出ればいつでも誰でも今回のような結論になる。これが正解なのだ。

 ところが、AV業界も歴史が長くなり、業界が立ち上がった当時に最前線で戦っていたベテラン達が次々と鬼籍に入られている。そして次第にこのような根本の部分が忘れ去られ、「モザイク入れとけば合法」と思い込んでしまったツケが一気に回って来たのだ。モザイクを入れるだけでは、性を縛る法律の一部しかクリア出来ないというのに。

 余計な一言を付け加えるが、この点についてはAVユーザーにも責任の一端がある。昔ながらの濃いモザイクや、局部のアップが少ない作品に対して苦情が寄せられる事がよくあるのだが、それがAVの寿命を縮めてしまった。

「もっとモザイクが薄い方がいい」「もっと局部の抜き差しが解るシーンを入れろ」「何本も出演しているAV女優じゃヌケない、初々しい子を出せ」

 こうしたご要望をメーカーやプロダクションが真摯に受け止めて実現させたら逮捕されたという現実を忘れないで欲しい。

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