遂に友好国からも「そっぽ」…金正恩氏の自業自得

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遂に友好国からも「そっぽ」…金正恩氏の自業自得

北朝鮮外務省の報道官(スポークスマン)は19日、アフリカの友好国・ウガンダが両国の軍事協力を打ち切ったことについて、契約の満期終了に伴うものだと弁明した。

これは、韓国の朴槿恵大統領やトーマス・カントリーマン米国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)が最近、アフリカ諸国を訪問し、北朝鮮への「制裁包囲網」形成に協力を呼びかけたことをけん制するものだ。

単なる親の七光り

報道官はまた、「われわれとアフリカ諸国間の友好と協力の伝統は、それらの国の独立闘争と新社会建設の初期から形成され、強化発展してきた長久かつ歴史的なもので、自主と平等、相互尊重に基づく互恵的協力を通じていっそう強固になっている」と主張している。 しかし、本当にそうだろうか? これまでの友好関係は、単なる「親の七光り」だったのではないか?

確かに北朝鮮とアフリカ諸国の間に、そうした関係がまったくなかった訳ではない。しかし、それは過去の冷戦時代において、金正恩党委員長の祖父である金日成主席がそれなりの政治的思惑をもって成し遂げたものだ。

たとえば中東諸国との関係では、北朝鮮は第4次中東戦争に際し、エジプトとシリアに空軍を派遣してイスラエル軍と戦った。

こうした政策の良し悪しは別として、北朝鮮が長らく中東各国と強い結びつきを持ってきたのは事実だ。

インチキ病院で荒稼ぎ

また、北朝鮮といまだに親密なつながりを維持しているベトナムはどうか。北朝鮮は、ベトナム戦争でも空軍を派兵した。両国の親密さも、基本的にはそうした歴史に根差している。

これらはいずれも、国際社会での韓国との外交戦を有利にする狙いをもって、金日成氏がある種の「勝負」に出たものだった。

翻って、現在の状況はどうか。国力が低下した北朝鮮には、海外に強力な援助を送る余裕などほとんどない。商売として武器を売ったり、軍事顧問団を送ったりするのがせいぜいだ。

長らく「戦友」として付き合ってきた友好国も、商売一辺倒になれば関係は変化する。ウガンダだけでなく、エチオピアやイランの首脳も韓国大統領の訪問を受け、北朝鮮の核開発を間接的なりとも批判する発言を行っている。

勝負のテーマが商売であれば、北朝鮮が韓国に勝てるはずもない。

それどころか正恩氏は、外貨稼ぎのために友好国に「インチキ病院」を開設し、医療知識に乏しい現地の人々をカモにしている実態もある。

正恩氏が、友好国からことごとくそっぽを向かれる日も遠くないのではないか。

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