天才テリー伊藤対談「山本晋也」(2)25歳の若さで監督デビューは凄いね (2/2ページ)

アサ芸プラス

その時のプロデューサーに「3本までは面倒見るから、その中で1本でもヒットしたら、監督として認める」と言われてね。で、3作目がヒットしたから、そのまま撮り続けられたんだよ。

テリー やっぱり才能があると思いますけどね。しかもデビュー作の主演は、3大ピンク映画女優の一人、松井康子さんじゃないですか。日本的な美人で、僕も大好きでしたよ!

山本 彼女は助監督時代からなぜか僕を気に入ってくれてね、「アンタが監督になる時は必ず主演してあげる」って言われてたんですよ。実は最初、別の女優が決まってたんだけど、電話したら「もちろん、出演させてもらうわ」と。

テリー いい話だなぁ。

山本 会社も喜びました。「それだけの女優が出てくれるなら文句ない」って。

テリー その後たくさんの作品を撮られましたけど、やっぱりカントクの代表作といえば大ヒットした「未亡人下宿」シリーズですよね。それまで、どちらかと言えば湿っぽいイメージだったポルノ映画に、くだらないギャグをバンバン入れて。

山本 フフフ、おもしろかったでしょう?

テリー あれで、映画ファンや若者たちが「山本晋也はスゴい!」って盛り上がったんですよ。まさに、日本のポルノ映画の価値観を変えた作品でしたね。

山本 自分では、そういう意識はなかったですけどね。若いうちから好きなことをやって、またそれが許された時代だったので、やっぱり運がよかったんですよ。当時の映画監督といえば、撮影所で何十年も修業してなるものでしたから、ある夜、ゴールデン街で飲んでたら、隣にいた東映の50過ぎの助監督に「お前に俺たちの苦労がわかるか!」って泣かれました(笑)。

「天才テリー伊藤対談「山本晋也」(2)25歳の若さで監督デビューは凄いね」のページです。デイリーニュースオンラインは、山本晋也週刊アサヒ芸能 2016年 6/23号映画監督テリー伊藤エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る