【イタリア旅】本当の塔の街、サン・ジミニャーノ (1/2ページ)
「イタリアで有名な塔」と聞くと、「ピサの斜塔」を思い浮かべてしまうかもしれない。
実は同じトスカーナ地方、シエナ県には「本当の塔の街」と呼ぶにふさわしい街があることをご存知だろうか。
それがサン・ジミニャーノ(San Gimignano)だ。
「本当の塔の街」と呼ぶにふさわしい理由としてまず挙げられるのが、塔の「量」だ。
街中が塔だらけ、むしろ塔しかないような印象で、まるで天を突き刺すかのようなたくさんの塔が存在する街、それがサン・ジミニャーノなのだ。
遠くから見ても、上から見ても、下から見ても、空き地にいても、裏道にいても、目に入るのはとにかくたくさんの塔。
気になるのは、なぜこんなにたくさんの塔が建てられたのかということ。
ひと口に言ってしまえば、中世に盛んだった都市内の権力争いが原因。
権力を誇示したいいくつかの家族が競って塔を建設し、最盛期には72もの塔が同時に存在していた。
現在ではそのうちの14しか残っていないのだが、最も古いロニョーザ塔(51m)や、最も高いグロッサ塔(54m)を今でも見ることができる。