【高校野球地方大会開幕】最後の夏、PLの夏…伝統校のラストはどうなる? (2/2ページ)
■3年生のみ12人で戦うこの夏
今大会に参加する部員数は、3年生のみの12人。しかも、いわゆる野球エリートではない。それで日本屈指の激戦区ともいえる大阪大会を勝ち抜くのは、至難のワザ。
なお、現3年生が1年生のときの夏の大阪大会(2014年)は決勝で大阪桐蔭に敗れ、2年生のとき(2015年)は準々決勝で大体大浪商に敗れている。
しっかりと勝ち上がっているところはさすがだが、やはり一世代抜けると成績も下降。果たして今年は、どんな戦いぶりを見せてくれるのか。
■日本一有名な校歌ももう聴けない!?
ちなみに、PL学園高と言えば、校歌も有名。最近は、愛知の至学館高や大分の明豊高などのいわゆるJ-POP風の校歌も増えていて、もちろん、現役世代にはそのほうがなじみやすいのかもしれない。ただ、一方でやはりPL学園のような「ザ・校歌」といった曲調のほうがしっくりくる人も多いだろう。
PL学園が最後に甲子園でプレーしたのは2009年(初戦で聖光学院高を下すも、2戦目で県岐阜商高に敗れる)なので、若い方は、もしかしたらそこまで感じるものはないかもしれないが、アラフォー世代以上の方は、母校の校歌は忘れてもPL学園の校歌は覚えているという多いはずだ。
「ああ、PL、PL、永遠(とわ)の学園、永遠(とわ)の学園」
このサビの部分は、とくに印象的。
この校歌を甲子園で聴くことは、もう難しいのかもしれない。それでも、奇跡を期待せずにはいられない。かつて、「逆転のPL」と言われ、何度も劇的な勝利を演じてきたチームだから。
運命の大阪大会の組み合わせ抽選は6月24日、試合は7月9日~7月30日の日程で行われる予定。名門校のラストに注目したい。
文=藤山剣(ふじやま・けん)