別荘は売却した?舛添前都知事“湯河原御殿”の気になる現状

デイリーニュースオンライン

写真は「舛添要一39の毒舌」より
写真は「舛添要一39の毒舌」より

 これほど立つ鳥跡を濁しまくっていった感を残して去る人物も、かつていなかったのではないか。過去の発言や行動がことごとく「ブーメラン」となって跳ね返ってきた舛添要一・前東京都知事(67)だ。

 さんざんサンドバッグ状態にされた挙げ句、都庁を去っていったが、結局説明責任は果たされぬまま。都民は政治資金をめぐる公私混同問題に納得できていない。在任末期、舛添氏はこんな趣旨の発言をし、理解を得ようとしていた。「公用車で通っていた神奈川県湯河原町の別荘は売却する」──と言ったのだ。

 そもそも、『週刊文春』(文藝春秋)の報道の発端は公用車を使って別荘に行っていたことであって、その別荘を売ること自体、なんの問題解決にもならない。東京大学法学部出身の明晰な頭脳も追い込まれるにいたって、正常な判断ができなくなっていたようだ。すぐにそれを行動に移していたなら、結果が同じように辞職ということになっていたとしても、人々の心証はいくらか違ったかもしれない。

 筆者の手元に、その舛添氏が湯河原に所有する別荘の不動産登記簿がある。これを見る限り、舛添氏は果たして“最後の公約”を守ろうとするのか、疑念が浮かんでしまう。

■「登記内容の変更には1週間程度が必要」

 不動産登記簿はその土地や建物の所有者がどこの誰で、その土地建物を担保にお金を借りている場合は、「どこの誰からいくら借りているのか」も明記されている。法務局で手続きを踏めば、誰でも入手することができるものだ。近年ではわざわざ法務局に行かずとも、民間会社を通じた「登記情報提供サービス」というサイトで情報を得られる。

 舛添氏の別荘の登記だが、現時点(6月30日現在)どうなっているかというと、1999年に「株式会社舛添政治経済研究所」が購入した約950平方メートルの土地、およびその2年後に新築され、同じく「舛添政治経済研究所」に所有権が保存された2階建ての建物は、辞任の意向を固めた6月15日から2週間が経つ6月29日現在、なんの変更も加えられることなくそのまま「研究所」が所有し続けている。

 不動産業者によれば、

「登記内容を変更するにはおおむね1週間程度日数を要し、変更している最中はその土地建物の登記簿そのものが取れない状態になる。現在でも以前のままあっさり閲覧できるということは、結局『売却する』という言葉はポーズだけだったのかもしれない」

 と話す。むろん、まだ買い手がつかず将来的に売却する可能性も考えられるが、果たしてどうなるのか見物である。

 ドタバタの辞任劇で、迫る時期都知事選に使われる都民の負担は50億円ともいわれる。それを尻目に今度は「自家用車」で別荘に、なんてことはさすがにないだろうが……。

文・橘カイト(たちばな・かいと)
※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。
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