福山雅治（47）の主演で全話平均視聴率8.4％と”月9歴代最低”を記録したドラマ『ラブソング』。フジテレビの看板ドラマ枠だった「月9」の栄華はもはや過去の話で、いまでは不要論まで出る始末だ。

　それでも執着を捨てきれないフジが秘策を講じている。それが、7月18日放送の『FNSうたの夏まつり』のタイムテーブルだ。例年19時から4時間超にわたって生放送していた同番組を、今年は11時45分～23時24分に大幅拡大。番組の間に月9ドラマ『好きな人がいること』を挟むという、とんでもない施策を発表したのだ。

■ 月9視聴率のため、なりふり構わないフジテレビ

　フジテレビ関係者がいう。

「『うたの夏まつり』は、毎年7月下旬～8月中旬の水曜日にドラマ枠をつぶして放送していました。が、今年は月曜に移動。しかも、月9枠は残すという異例の形。昨年に水曜10時枠を撤廃したにも関わらず、です。7月18日は祝日なので平日よりも視聴率アップは見込めるし、長丁場の番組ならば、チャンネルを変えずにずっと見続けてくれる可能性も上がる。『うたの夏まつり』から月9へ視聴者を流入させ、視聴率をあげる作戦でしょう」

　ただし、この番組自体は他局の二番煎じでしかない。

「長時間生放送の音楽番組と言えば、TBSの『音楽の日』や日本テレビの『THE MUSIC DAY』がある。これらの番組の好調で、長時間でもいけると判断したのでは」

　そして、より視聴率をとるため、『うたの夏まつり』でもっとも力を入れている企画が、「女性アイドル総出演プールサイドパーティー」だ。

「内容は明らかにされていませんが、出演するAKBグループや、乃木坂46、欅坂46、ももいろクローバーZたちが水着になるのでは？　と、放送前から話題を呼んでいます。音楽番組にも関わらず、一番の目玉がアイドルの水着とは……企画力のなさが露呈してるだけですよ」

　あの手この手で月9視聴率アップを狙うフジ。しかし、フジが策を講じれば講じるほど、今回のキャストでは数字が取れないと言っているようなものなのだが果たして結果は？

文・佐々木浩司（ささき・こうじ）

※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』（宝島社）など。