中国人が群がるトラ闇取引ルートが明らかになったタイ寺院の悪行

週刊実話

 仏に仕え、生きとし生けるものへの慈愛に満ち溢れるべき仏教僧が鬼畜道に堕ち、タイ国民に大きな衝撃を与えている。

 タイの首都・バンコクの西郊、カンチャナブリー県にある『タイガー・テンプル(トラ寺院)』は、トラの保護と観光を結び付けた人気スポット。トラを抱いたり餌付けをしたり、一緒に記念写真を撮影することもできる。
 「ただし、入場料が600バーツ(約1800円)と高額で、入場者のビデオ撮影などは有料。マスコミの取材にも法外な金銭を要求するなど、評判はよくなかったのです」(現地記者)

 しかも、同寺院の僧侶による組織的なトラの虐待、さらには密売が濃厚となり、6月、ついにタイ警察が強制捜査に着手したのだ。
 「境内の冷蔵施設から、生後数日とみられるトラの死体40頭が発見されたほか、僧侶の宿舎などからはトラの毛皮、歯、内臓の部位などが多数押収され、生きていた146頭は政府施設に移送されたのです」(同)

 しかし、これまでに逮捕されたのは住職の秘書1人と僧侶4人のみ。同寺院の創設者でもある院長は、体調悪化を理由に自宅に閉じこもっているという。タイでは僧侶の社会的地位が保障されており、警察とはいえ特別な手続きを踏まなければ、身柄を確保できないという制約があるからだ。
 「内臓やペニス、骨を漬けた酒などは漢方薬として、毛皮は贅沢品として高値で売買されていた。しかし、トラは売買禁止品目のため、闇ルートで隣国のミャンマー・シャン州モンラーに送られていたのです。モンラーはカジノや買春を目当てにリッチな中国人が大挙押しかける街で、人民元も通用する。その一角で密かに売られているようなのです」(同)

 成長したトラ1頭の値段は65万バーツ(約195万円)とされ、同寺院は年間約3億6000万円の収益を得ていたとの試算もある。
 仏罰は下るのか。

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