怪しい公約にカネ疑惑も?小池新都知事に”舛添の二の舞”の可能性
7月31日、東京都知事選の投開票が行われ、元防衛相の小池百合子氏(64)が当選した。初の女性都知事に活気づく有権者がいる一方、問題は山積み。選挙中には「アニメランド」構想などをブチ上げていたが、公約を守るのかどうか雲行きは怪しいようだ。
■2位に120万票差つけて当選も…
あまりの銭ゲバっぷりで世間を騒がせた舛添要一前都知事(67)に代わる“マトモな人”を探す。そんなお題目で始まった都知事選で、小池氏が2位の増田寛也氏(64)に約112万票差の291万票を集めて当選した。小池氏勝利の背景には、週刊文春の”淫行疑惑”報道で自滅した鳥越俊太郎氏(76)の票が流れたとする見方もある。ただもう選挙が終った以上、東京都の将来を考えていきたいところなのだが、小池氏の身辺がどうも怪しい。
「選挙期間中から一部で報じられていた政治資金の横流し疑惑や教育観の問題(“発達障害は親のせい”と見なす傾向もある議員連盟『親学』勉強会への参加の活動履歴を公式サイトから削除)などが、結局うやむやなまま当選しました。小池さんは“都政の透明化”を訴えてきましたが、本人の身体検査の状況が不透明な状況です」(報道関係者)
■アニメランド構想、待機児童ゼロ…さてどうなる?
小池氏の“怪しさ”を指摘するのは報道陣だけではない。例えば待機児童ゼロ、満員電車ゼロ、都道の電柱ゼロ、多摩格差(多摩地域におけるインフラや住民サービスにまつわる問題)ゼロなど、その公約は“ゼロゼロ尽くし”。7月17日の秋葉原演説中には、「東京アニメランド」構想を掲げてオタク層の有権者から失笑を買い、「胡散臭さしか無い」「もし本当の事なら何かズレてる」などと指摘された。
当選後も、ツイッター上で「#小池百合子はヤバい」のハッシュタグを通じて数々の疑惑や醜聞が出回っている。それもこれも、小池氏が口から漏らした公約を実現すれば一掃されるのだろうが……。
「都知事の任期は原則4年。ちょうど東京五輪の開幕のタイミングが終幕です。東京五輪のお祭り騒ぎに紛れて、何もかもうやむやにして退散するのでは」(前出・関係者)
小池氏の直近の大仕事は、ブラジル・リオデジャネイロ市で開催されるオリンピック・パラリンピックから、次回開催地の責任者として旗を引き継ぐこと。その後、選挙中に飛び出た発言や公約の数々が実現するのか否か。それとも前都知事のように“退場処分”を食らってしまうのだろうか。小池氏の手腕に期待したい。
- 文・海保真一(かいほ・しんいち)
- ※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。