7月28日に放送された、女優の松嶋菜々子（42）が主演をつとめるドラマ『営業部長 吉良奈津子』（フジテレビ系）の第2話の視聴率が7.7％（ビデオリサーチ調べ、関東地区／以下同）と、初回の放送視聴率10.2％から一転して1ケタ台に下落した。

　同ドラマは、産後に職場復帰した女性の奮闘を描くストーリーになっており、松嶋は広告代理店の元売れっ子クリエイティブディレクターを演じている。3年ぶりに職場復帰した松嶋演じる主人公は、営業部門に配属されるが、次々に発生する問題に直面し、仕事と家庭の両立に悪戦苦闘する様子が描かれている。

　同ドラマは、松嶋にとって2013年に出演した『救命病棟24時（第5シリーズ）』（フジテレビ系）以来の連ドラ出演となる。松島はこれまで、『やまとなでしこ』（フジテレビ系）や『家政婦のミタ』（日本テレビ系）など、数々のヒットドラマで主演を務めてきた。自身も2人の娘を育てる母親で、インタビューでは、自身の娘たちを小さい頃に、家に残して撮影現場に出かけていたことを振り返り、懐かしさを感じながら撮影に臨んでいると答えている。

　役と自身の姿が重なる部分も大きいことから、前評判ではハマり役と期待されていた。しかし、そううまくはいかなようだ。

「同ドラマは、過去に『GOOD LUCK!!』（TBS系）や『昼顔～平日午後3時の恋人たち～』（フジテレビ系）などの作品を手掛けてきた人気脚本家が担当しています。松嶋との強力タッグでどこまで記録を伸ばすのかと期待されていたんですが、早くも低空飛行に向かっている。関係者の間では、放送打ち切りを危惧する声も上がっています」（芸能記者）

　良くも悪くも注目を集める松嶋だが、彼女の周辺も何やら騒がしいという。

■今後の活動に影響か

　松嶋は10月スタートの秋ドラマへの出演が決まっているとされ、同月からは夫である俳優の反町隆史（42）がレギュラーをつとめる、ドラマ『相棒』（テレビ朝日系）も新シリーズの放送が決定している。夫婦そろっての同クールの連続ドラマ出演は、きわめて多忙な毎日を迎えることになる。

　これまで夫婦の間には、「子育てを優先する」という方針があったようで、片方がドラマに出演する際は、もう一方が仕事をセーブするというスタイルが取られていた。一見こうした状態を見ると、子どもに手がからなくなったからだとも推測できるが、それだけではないようだ。

「松嶋は今年で芸能界デビュー25周年を迎えます。それだけに周囲が松嶋さんを盛り上げようとしているムードがあるようです。また彼女の事務所には現在、退社が噂されている女優の井上真央（29）も所属しています。これまで若手女優の一人として看板を背負っていた井上が抜けるのは事務所としても大きな痛手。そうした中、タイミングよくやってきた松嶋のデビュー25周年も重なり、大々的に松嶋をプッシュしようと試みているのではないでしょうか」（前出・芸能記者）

　事務所を支える看板女優だが、スタートダッシュに失敗した感は否めない。今後、視聴率がどこまで回復するかが松嶋の女優生命にも関係しそうな雲行きだ。

文・海保真一（かいほ・しんいち）

※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』（宙出版）ほか多数。