秋津壽男“どっち?”の健康学「頭痛は痛みの個所をまず確認!後頭部なら命の危険の可能性も」 (1/2ページ)

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秋津壽男“どっち?”の健康学「頭痛は痛みの個所をまず確認!後頭部なら命の危険の可能性も」

 暑さの厳しい季節となりました。炎天下に冷房の効いたオフィスと環境の変化に体も悲鳴を上げやすい時期とも言えます。神経や血管などにある痛みのセンサーが敏感になりやすく、頭痛になりやすい人も多いのではないでしょうか。

 ここで質問です。頭痛が起きた場合「こめかみ」と「後頭部」、どちらに痛みを感じるのが危険でしょうか。

 健康な人で冷たいかき氷を食べると「キーン」という頭痛を感じます。これは「アイスクリーム頭痛」と呼ばれ、冷たいものが喉を通過することで三叉(さんさ)神経が刺激されて起こります

 この三叉神経とは頭部(こめかみ)から目、上顎、下顎に分かれており、痛みを感じる片頭痛を起こします。正しくは「頭の神経痛」で、脳の痛みではなく頭蓋骨の外側が痛むため、命に関わる痛みではありません

 疲れた時の目の痛みや虫歯の痛み、中耳炎による痛みなど、顔に近い痛みはそれぞれに原因があります。副鼻腔は目の上(前頭洞)、目の間(篩骨洞・蝶形洞)、目の下(上顎洞)と左右それぞれ存在し、例えば目の上の痛みを頭痛だと思い込むこともありますが、実は耳や鼻が痛みの原因であることも。

 このように頭痛の種類はさまざまです。長時間パソコンの前で作業したことで目が疲れ、眼精疲労とともに起きた頭痛は「緊張型頭痛」と呼ばれます。両肩を上下させたり、椅子に座って前かがみになるなどリラックスすると治まります

 仕事から解放された週末、ストレスから解き放たれ血管が拡張して起こるのも片頭痛です。寝すぎや寝不足、空腹、疲労などの刺激も原因となり、頭痛以外に吐き気や嘔吐、下痢など随伴症状も伴います。もし片頭痛になった場合は痛む部位をアイスノンなどで冷やし、カフェインを適量飲み、暗い場所で横になると治まります

 この他、顔面神経痛は三叉神経が圧迫された結果、顔面に突き刺すような痛みや「電気が走るような」激痛を生じます。痛みから体力を消耗したり、うつ状態になることもある頭痛です。

 これら以外にも頭の神経痛はさまざまな症状や要因から引き起こされます。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「頭痛は痛みの個所をまず確認!後頭部なら命の危険の可能性も」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 8/4号“どっち?”の健康学秋津壽男頭痛社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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