スペシャル対談・田中京×大下英治「今の日本には“田中角栄”が必要だ」(1)息子が見た名宰相の素顔は (2/3ページ)

アサ芸プラス

大下 そういう立場の方は、実はいっぱいいるでしょうから、反響も大きかっただろうなあ。

田中 なにしろ国会で(愛人を認めて)首を縦に振ったっていうので、いろんな方々に、「この人こそ男ぞ」なんて言い方をされていたみたいですね。僕自身、「親父は、母と本気でつき合っていたんだ」と知ることができてうれしかったです。

大下 お母さんは、角さんのどういうところに惚れたのかな?

田中 そういうことは恥ずかしいから、息子にはあんまり言わないんです(笑)。しかし、うちの家内には、親父との馴れ初めとか、けっこう話してたらしいですよ。

大下 政治家に女性問題っていうのは、多々あるわけですよ。でも、京さんのお母さんの辻和子さんと、「越山会の女王」と呼ばれた女秘書の佐藤昭さんは、2人とも最後まで角さんへの悪口を言わずに、愛し続けて、褒めて、この世を去っていった、こういう政治家は、そうはいないよね。角さんは、家ではどんなお父さんだったの?

田中 家で政治の話なんかは一切しなかったですね。新聞なんか読んだりして、ノンビリしていました。

大下 なるほど。京さんの家庭にいる時は、家族の時間を楽しんでいるような感じがあったんだね。

田中 佐藤昭さんや目白(の自宅)では、常に“政治”がついて回るわけですよね。その点、うちはそういう面から離れられるわけですからね。

大下 そうか、田中角栄という男には、やはり3つの家庭が必要だったんだね。角さんは、家には頻繁に来ていましたか?

田中 僕が子供の頃は、ずっと家に住んでいました。だから、家族との写真がけっこう残っているわけですよ。

大下 戦いの場にいる人間にとって、女性との関係は“寛ぐ”という意味合いもあるんだ。

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