情報統制に失敗?SMAP解散の第一報がネットだった舞台ウラ

デイリーニュースオンライン

ジャニーズをもってしても止められなかったスクープ
ジャニーズをもってしても止められなかったスクープ

 電撃的に解散を発表した国民的人気アイドルグループ・SMAP。リオデジャネイロ五輪のお祭りムードに沸いていた列島は衝撃に揺れた。芸能史に残る解散劇の第一報を報じたのは、ニュースサイトだった。

「8月13日の夕方ごろ、サイト上で『14日にSMAPの解散が発表される』とのニュースが報じられたのです。これほどの重大スクープがニュースサイト上で流れるのは過去にほとんど例がない。慌てて帰省中の記者を呼び集める週刊誌もあったほど」(週刊誌記者)

 SMAPの所属先であるジャニーズは、数ある芸能プロの中でも特に情報統制が厳しい事務所で知られる。SMAPのほか、嵐やTOKIOなど、人気アイドルを多数抱える強みを最大限に生かし、スポーツ紙を中心に構築した”御用メディア”を意のままにコントロールしているとされる。

「事務所の意向に反するニュースを報じたメディアには、所属タレントを一斉に引き上げるなどの制裁を加える。ジャニーズタレントは老若男女問わず幅広い人気がある。それが一切使えないとなると、媒体にとっては死活問題にもなる。“兵糧攻め”をチラつかせることで事務所に歯向かえなくするわけだ」(芸能プロ関係者)

 そういう意味で、制約のないニュースサイトが抜いたのはネットメディアならではの強みと言えるだろう。

■「前日に担当記者が一斉招集されていた」

 そもそも今回の発端は、今年1月に週刊誌報道で明らかになった分裂騒動だった。その際も事務所が主導して情報を意図的にリークしていたとされる。

「担当記者を置く御用メディアのスポーツ紙を通じて“大本営発表”がなされ、そこからニュースがさまざまなメディアに波及していくというのが通常の流れ。ところが、今回のSMAP解散のスクープは、こういったプロセスを全く辿ることなく世に出た」(前出・芸能プロ関係者)

 なぜ、こんなことが起きたのか。舞台裏を知る芸能関係者はこう声をひそめる。

「実は今回のニュースは14日の朝刊で全スポーツ紙が一斉に報じる、ということで話がまとまっていたようです。担当記者は13日までに一斉招集され、その場でニュース発表の段取りを整えていた。もちろん、この情報はトップシークレット扱いされ、情報解禁まで関係者には箝口令が敷かれていた。それがなぜか事前に漏れてしまった。担当記者の誰か、あるいはその周辺が漏らしたと考えるのが自然でしょう」(前出・週刊誌記者)

 ジャニーズの情報統制の凄まじさは、スポーツ各紙の内容を見れば一目瞭然だろう。どの新聞も、判を押したかのように、木村拓哉(43)と確執があるとされる香取慎吾(39)が「最初に解散を口にしたメンバー」として報じていることに気づくだろう。奇妙なほどの情報の同一性がそのまま事務所の力の強大さを物語っているわけだ。そんな中で突如飛び出したニュースサイトによるスクープが持つ意味は少ないはずだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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