金正恩氏の「ミサイル地図」に日本列島が描かれている (1/2ページ)

デイリーNKジャパン

金正恩氏の「ミサイル地図」に日本列島が描かれている

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は6日、金正恩党委員長が「弾道ロケット発射訓練」を現地指導したとして、9枚の写真を公開した。訓練が行われた日時は明らかにされていないが、5日に実施した弾道ミサイル発射のことであると見て間違いあるまい。

気になるのは、1面に掲載された写真だ。

ミサイル発射の視察時、日本列島の描かれた地図を前にした金正恩氏
ミサイル発射の視察時、日本列島の描かれた地図を前にした金正恩氏

正恩氏の前にあるテーブル上に地図が広げられているのだが、そこに、日本列島の一部が描かれている。そして、正恩氏の側近が指し示しているのは、どうやら日本近海のようなのだ。

自衛隊はどうする?

これは今回の発射が、日本の防空識別圏内の海上を狙って実施されたものであることを示すものだ。そしてミサイルは正確に、北海道沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

日本列島と朝鮮半島が隣り合っている以上、北朝鮮がミサイルの発射実験を続ける限り、こうしたことが繰り返されるだろう。だからといって、このこと自体を必要以上に不安がることはない。

だがそろそろこの辺で、近い将来を見据え、北朝鮮の核・ミサイル開発が生み出すリスクについて、国会などでしっかり議論をすべきではないのか。対北強硬派のように思われている安倍晋三首相だが、彼が首相になって以降、北朝鮮に対して取った実質的措置は何もない。

一般にはなかなかうかがい知れないことだが、外事警察や防衛省などの対北情報戦の能力が政策的に強化されたなどという話は、どこからも聞こえてこない。

世界が注視する北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)開発は、日本海に面した基地で行われている。北朝鮮は今後、より大型のミサイル潜水艦(それももしかしたら原潜)を建造し、日本海に配備する動きを見せている。海上自衛隊は、それとどのように向き合うのか。

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