【プロ野球】初々しさよ、再び。シーズン終了間際の今だからこそ振り返る2016年の開幕カード《パ・リーグ編》 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■千葉ロッテマリーンズ

 千葉に移転してから初めて開幕戦チケットが前売りで完売。これには完売の方程式が存在した。

《開幕戦×ユニフォーム配布×大谷先発(日本ハム)=前売り完売》

 開幕時はこう思ったが、今シーズンのユニフォーム配布試合のチケットの売れ行きを見ると大谷が先発せずとも「開幕戦×ユニフォーム配布」で完売していただろう。

 この試合では、涌井秀章が現役最多の開幕戦5勝目を挙げ、打線も大谷を攻略。ロッテが波に乗るきっかけとなったのは間違いない。

■埼玉西武ライオンズ

 本拠地での開幕カードで西武は3戦連続完売を記録した。これはチーム名に“埼玉”の冠をつけてから初めてのことだった。毎年、観客動員数で下位に低迷している西武にとっては快挙だ。

 実は、これには裏がある。ロッテがユニフォームを配布したように、西武も開幕カードでフリースを無料配布した効果があったのだ。“球場を満員にする”という意気込みは評価したい。

■オリックス・バファローズ

 開幕2戦目の西武戦でなんとチーム史上39年ぶりの内野手全員失策が記録された。開幕2戦目の先発という大役を任されたルーキー・近藤大亮は味方からプロの洗礼を浴びた格好だ。

 楽天は開幕戦をコーディエの乱調で落とした翌日に“守乱”で連敗。今シーズンの悪夢はこの時に決まっていたのかもしれない。

■東北楽天ゴールデンイーグルス

 プロ野球で48年ぶりに“薄暮開幕試合”が行われた。楽天の本拠地であるKoboスタ宮城は3月下旬だと昼間は暖かいが客足が伸びず、夜は真冬並の寒さが訪れる。その配慮から16時試合開始という折衷案が取られ、薄暮開幕が決まったのだ。

 この試合では、則本昂大が新人から4年連続開幕投手というプロ野球記録を達成。試合も王者ソフトバンクに勝利し絶好のスタートを切ったはずだったが……。

 また、パ・リーグ全体の出来事を付記すると、この開幕カード(全9戦)を通してホームランゼロという珍記録も生まれている。

 これはすべてほんの半年ほど前の出来事だが忘れていた(思い出したくなかった)読者も多いことだろう。

 プロ野球は順位争い、タイトル争いだけじゃない。熱くなりがちな終盤戦だがファンにはちょっとした息抜きも必要だ。ふと立ち止まって開幕カードを振り返るのもいいのではないだろうか。

文=勝田 聡(かつた さとし)

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