「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(3)ジュディ・オング「魅せられて」ヒットで「将軍」ヒロインが消えた (1/2ページ)

アサ芸プラス

「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(3)ジュディ・オング「魅せられて」ヒットで「将軍」ヒロインが消えた

 79年の賞レースを鮮やかに飾ったのが、ジュディ・オング(66)が歌った「魅せられて」だ。大ヒットしたレコードは、逆にジュディから“大役”を奪う事態にも発展した。

 79年2月25日、当時の地中海ブームに乗り、「ワコール」のCMソングとして世に出た「魅せられて」は、またたく間に100万枚以上を売り上げた。

「いつまでも時代劇ばかり出ていないで、ちゃんと歌をおやりなさい」

 CBS・ソニー(当時)の看板プロデューサー・酒井政利氏は、中堅の女優に甘んじていたジュディの背中を押した。そしてレコーディングに臨んだものの、メーカーは「時代劇ばかり出ている女優」に難色を示す。そのため、CMに名前を出さない「覆面歌手」とすることで放映にこぎつける。

 やがて、状況が一変したとジュディは言う。

「あいかわらず時代劇の撮影をやっていたんですけど、悪人を倒してハアハア言っている時に、マネージャーが『1日で10万枚も売れたそうですよ!』って飛び込んできたわ」

 CMにもようやくクレジットが入り、歌番組で華麗な衣装で歌うジュディの姿が連日、見られた。

 チャンスは次のチャンスを生み、米・NBCテレビの大作「将軍」のヒロインにというオファーが届く。

「時代劇の立ち回りができて、英語もペラペラ‥‥向こうは私を『欲しい!』って思ったでしょう。私自身も子供の頃から『いつかは国際派女優になりたい』と思ってましたから」

 ヒット曲が出て、これ以上ないタイミングに思えたが、運命は“逆の目”を張る。年末の賞レースが華やかなりし時代、日本を長く留守にすることは許されなかった。そしてジュディが下した選択は「『将軍』を辞退」(代役は島田陽子)である。

「どちらかが少しでもズレていたら? 実際、『将軍』の話は1年前から来ていて、延び延びになっているうちに、歌がポーンと売れたの。まあ、世の中はどうしたって“ままならない”ことがあるのを知りましたが、後悔はしていません」

 ジュディが決意を発表したのは、大人気だった「ザ・ベストテン」(TBS系)での生中継だった。

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