「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(7)伊藤かずえはプロデューサーに自ら提案したが… (1/2ページ)

アサ芸プラス

「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(7)伊藤かずえはプロデューサーに自ら提案したが…

 アサヒ芸能におけるインタビューの合間に、本題とは別に「実は〇〇の役って‥‥」と切り出した有名人たち。その意外な裏話を、よりどりでセレクション!

「杉浦幸ちゃんが主演でデビューした『ヤヌスの鏡』(85年、フジテレビ系)ってドラマあったでしょ。実はあれ、原作のマンガを見つけてプロデューサーに提案したのも私だったの」

 大映ドラマの常連女優だった伊藤かずえは、そんな秘話を明かした。プロデューサーは「多重人格」というテーマにドラマ化を決定したが、主演を直訴した伊藤の意見は却下。

「ただ、同じ年の秋から『ポニーテールはふり向かない』(TBS系)で初めての主演にしてくれたけど、それでも悔しかったな」

 女の意地である。さて、異色のホームドラマだった「寺内貫太郎一家」(74年、TS系)は、作曲家の小林亜星を主役の貫太郎に起用して話題となったが、

「最初に白羽の矢が立ったのはフランキー堺さんで、次はドリフターズの高木ブーさん。ところが、どっちも忙しくてオファーを断った。プロデューサーがいろんな人に声をかけて、最後に候補になったのが僕。あの頃、110キロはあったから体型は問題ない」

 小林が懐かしそうに言った。もっと意外なのは、甲斐バンドの甲斐よしひろに「太陽にほえろ!」(日本テレビ系)で刑事役のオファーがあったことだ。本誌のテリー伊藤対談(14年)で、甲斐はこう明かした。

「79年に『HERO』がヒットしたあと、清水欣也プロデューサーが俺たちのツアーまでずっとついてきた。俺はタッパがないから無理って言ったんだけど、それでもかまわないと」

 当時、ナンバーワンのコンサート動員を誇った甲斐が役者に転向することはなかったが、後年、世良公則が「ボギー刑事」として、その依頼に応えている。

 傑作映画「蒲田行進曲」(82年、松竹)の銀ちゃん役で風間杜夫は一躍、時の人となったが、別の人選があった。

「新聞で『銀ちゃんに松田優作』と発表されました。

「「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(7)伊藤かずえはプロデューサーに自ら提案したが…」のページです。デイリーニュースオンラインは、甲斐よしひろ伊藤かずえヤヌスの鏡週刊アサヒ芸能 2016年 9/15号あべ静江エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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