数の概念は体で感じさせる!子どもの力を引き出す5つの基本教育 (2/2ページ)

Suzie(スージー)

そのためモンテッソーリの「感覚教育」では、重さの印象、形の印象、色の印象など、あえて一つ一つの感覚に意識を集中させて五感に訴えかけていきます。

■3:身近なもので理解する「言語教育」

子ども達は日常生活を送るなかで、自然に文字への興味を持っていくものです。

例えば、看板などに書いてある文字を見て「あれなあに?」と親に聞いてくるようになるのは文字に興味を持っている証拠です。

ふじようちえんの年少組では文字のゴム印を押したり、紙やすりでできた文字を指先でなぞったりするなどで文字に触れています。

年長組になると劇発表会のセリフを文字で見て覚えます。劇を演じるなかで、ストーリーと言葉が結びついてはじめて「読めた」ということになるのです。

これを繰り返すことで、知識がどんどん増えていくでしょう。

■4:数の概念を体感する「算数教育」

算数といってもいきなり計算をするのではなく、数の概念を体で感じることが大切です。

たとえば「錐形棒」というものは、0から9までの数字が書かれた箱にその数の棒を入れていきます。実際にその本数の棒を手にすることで数量を手のひらで感じることができます。

また1本1本の棒を輪ゴムで束ねてみると、個々のものが集まって数を表していることを体感することができます。

■5:五感を使って四季を感じる「文化教育」

ふじようちえんで行っている文化教育のひとつは五感を使って季節を感じるということです。

たとえば園の畑では、春はイチゴ、夏はトウモロコシ、冬は大根などの収穫を行うことができます。

また田植えの見学や稲刈りをはじめ、お米ができるまでの工程を実際に見たり触ったり、実際にできたお米を味わったりすることで本当のお米の味を感じます。

こうして1年中にたくさんの体験をすることで、先人たちの知恵なども理解することができるのです。

ふじようちえんは、佐藤可士和氏がディレクションしたユニークな形の園舎や、本書の著者である園長先生の型破りな教育方針で世界から注目されている幼稚園。

伸び伸びと育つ園児たちの生活の様子から、子育てのヒントを見つけることができるのではないでしょうか。

(文/平野鞠)

【参考】

加藤積一(2016)『ふじようちえんのひみつ』小学館

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