数の概念は体で感じさせる!子どもの力を引き出す5つの基本教育 (1/2ページ)
子育てをしている人なら、一度は「モンテッソーリ教育」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。イギリスのジョージ王子がモンテッソーリの保育園に入園したことでも話題になりました。
そもそもモンテッソーリ教育とは、イタリアの女性医師が創始した教育メソッドで、子どもの自主性を大切にし、子どもが本来持っている力を引き出すというもの。
この教育法は欧米だけではなく、日本を含むアジア諸国でも多く導入されています。
『ふじようちえんのひみつ』(加藤積一著、小学館)の、ふじようちえん(東京都立川市)も、1972年からモンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園です。
今回は本書の中から、モンテッソーリ教育の5つの基本をご紹介します。
■1:本物の道具を使う「日常生活の練習」
モンテッソーリ教育で出発点になるのが日常生活の練習。着替え、靴を履く、並べる、そろえる……など日常生活の基本動作を思い通りにできるようにします。
ふじようちえんでは、子どもサイズの本物のアイロンや洗濯機、ほうき、包丁などを用意して実際に使わせているそう。針や糸を使うこともあります。
そして、これらの活動は遊びではなく「お仕事」と呼んでいます。成長に合ったお仕事に対して子どもたちはすごい集中力と意欲で取り組むのだそうです。
保護者から見ると「ケガをしないか」と心配になるお仕事ですが、先生がきちんと伝えれば子どもも危険な使い方はしません。
■2:五感を洗練させる「感覚教育」
五感をフルに働かせることで、情報を脳に取り入れることができると考えられています。
色や形、大きさ、長さ、重さなどに関心を持ち、並べたり比べたりするなかで五感を洗練させていくのです。
普段の生活では、一つの感覚に集中する機会はあまりありません。食べながら話す、音楽を聴きながら本を読むなど様々な刺激を同時に受けています。