天才テリー伊藤対談「衣笠祥雄」(3)これからが広島の大仕事になります (1/2ページ)
テリー 緒方監督の采配は、見ていてどうでしたか?
衣笠 実に落ち着いていますね。今年は九州人らしく、決めたことを貫こうと腹をくくったんじゃないですか? それがうまくいきましたね。メンバーが固定できましたし、自分の期待していた選手も出てきてくれたんじゃないですか。
テリー ピッチャーもバッターも期待どおりだった?
衣笠 そう思います。他のチームは故障者ばっかりで、ファンの方にずいぶんがっかりさせたんじゃないかと思うんですが、広島だけは故障者もあまり出さず、広島らしい野球を1年間やりましたね。だから、これだけの差をつけての優勝ということになったんだと思いますね。
テリー いよいよクライマックスシリーズ(CS)ですが、衣笠さんはどう予想されますか?
衣笠 本音のところでは、これだけの差をつけて優勝したらCSはナシにしてほしいですけどね(笑)。
テリー いや、そのとおりですよ! 僕もずっと言っているんですよ。ナシというわけにはいかないというなら、例えば10ゲーム以上差をつけたら1勝で勝ち、とかね。4勝なんて多すぎですよ。
衣笠 ハンデについては考える余地がある、と僕も思いますね。
テリー そうでしょう? 例えば3位に入ってもペナントレースで勝率が5割に満たなかったら、シーズンを通して強くなかったってことじゃないですか。
衣笠 そうですね、そこは複雑ですよね。一度、広島も4割台でCSに行ったことがあるんですよ。あの時は東京ドームで巨人が勝って、ホントによかったと思いました(苦笑)。あとで振り返った時に、「衣笠さん、4割台のチームが日本シリーズに出ていますよ」って言われたら、言い訳のしようがないですから。