買収は暗黙の了解?LDHの”レコ大疑惑”に見る音楽業界の闇 (1/2ページ)
DJあおいの「じゃあ言わせてもらいますけど」
芸能界に激震を与えたEXILEや三代目 J Soul Brothersが所属するLDHの「日本レコード大賞」の買収疑惑。同賞の最高責任者である日本作曲家協会会長の叶弦大氏(78)が謝罪するという事態にまで発展し、波紋が広がっている。DJあおいはこの騒動をどう分析するのか──。
■レコ大存続のために大賞を売っていた?
昨年末の日本レコード大賞を三代目JSBが獲得した裏で金銭のやり取りがあったことが『週刊文春』(文藝春秋)により報じられました。
「決定的証拠」という見出しですが、内容は芸能プロダクションのバーニングから三代目JSBが所属するLDHに対しての請求書の写しのみ。「年末のプロモーション業務委託費として」という名目での1億円の請求書だったわけですが、これだけでは決定的とは言えない。疑惑の範疇から脱しえない情報量なのではないでしょうか。
それでもこれを「決定的」と謳い報じたのは、おそらく『文春』は他にも決定的と言えるネタを持っているのでしょう。今後の『文春』に注目したいところです。
古くからレコ大には買収の疑惑があったわけですが、それでもエンターテイメントとしてきっちりと視聴率という結果は残してきたわけです。買収があったかどうかはわかりませんが、商業的には成立していたと言えるでしょう。
しかし、近年の視聴率を見てみると年末の大型特番にもかかわらず視聴率は10パーセント前半程度、かつては50パーセントの視聴率を誇っていた怪物番組が今や人気の連ドラにも劣る数字しか出せなくなってしまっているわけです。これでは商業的に切迫していたのかもしれません。
そういう目で見ると、視聴率が悪くなるほど首を傾げたくなるような選考になっているようにも見えます。もしかしたらレコ大の存続のために大賞を売っていたのかもしれません。
ネットでの反応は「知ってた」とか「どうでもいい」等、わりとドライな意見が多く見受けられました。レコ大に限らず、もうテレビというメディアに音楽というものを求めていない層が多いんですよね。