2017年の相撲界は新旧交代激動の一年になる

まいじつ

モモ / PIXTA(ピクスタ)
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2016年の大相撲本場所は、年6場所の90日のうち、88日で“大入り”を記録し、地方巡業も合計75日間と、22年ぶりに70日間を超えるなど、大いに盛り上がった。果たして2017年は相撲界にとってどのような年になるのか。

そのヒントは、2016年の優勝者数にある。去年は初場所の琴奨菊に始まり、春夏場所の白鵬、名古屋場所の日馬富士、秋場所の豪栄道、九州場所の鶴竜と5力士の優勝者が出た。これだけ優勝者が多いのは2000年以来、16年ぶりのことだ。

「それだけ、番付上位の力士と下位の力士との力の差がなくなったということです。それを如実に示すのが白鵬の衰えです。これまでは抜きん出た成績を残していましたが、だんだん周りに追いつかれてきており、怪我も増えてきました。今年はこの傾向がさらに如実に出てくるではないでしょうか」(相撲担当記者)

圧倒的な力を持つ力士が不在となっている理由の一つに、横綱と大関陣の高齢化が挙げられる。

「横綱が3名、大関4名のなかで、20代は照ノ富士だけで、あとは全員30代です。綱取りを期待されている稀勢の里も30歳で、決して若いとはいえません。大相撲界は新旧交代期を迎えているといってもいいでしょう」(同・記者)

振り返ってみると、2000年も下からの突き上げが激しかった年で、横綱だった若乃花が引退に追い込まれ、翌年には曙も土俵を去った。代わって登場したのが武双山や魁皇、千代大海、栃東らだった。

歴史が繰り返されるのならば、今年は若手の台頭が目立ち、押しだされるように上位で引退する力士も出てくるはずだ。

去年の九州場所で「来年はどんな年になるか?」と問われた白鵬も、「若手が必ず出てくる。それはもう時間の問題です」と断言している。

では、それは誰なのか。

去年の暮れに発表された初場所の番付で、25歳の正代が小結を飛び越して西の関脇に抜擢された。初土俵から17場所の関脇昇進は史上2位タイの記録だ(1位は小錦の14場所)。まだ相撲の取り組みに甘さはあるが、ひと皮剥ければ次期大関の最有力候補だろう。

「正代のほかには、先場所の大関取りに失敗したものの実力のある高安、人気者の遠藤、伸び盛りの御嶽海や千代翔馬は注目です。他にも新入幕の佐藤改め貴景勝(たかけいしょう)や十両の小柳らも面白い存在です」(相撲協会関係者)

今年も土俵から目を離せそうもない。

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