国際恋愛中の東京外大生が教える!外国人と恋愛する上で大切なこと4つ<言葉編>【学生記者】

学生の窓口

こんにちは、東京外国語大学3年のBLACK IRISです。

私は現在ヨルダンに留学をしており、現地でヨルダン人の男性とお付き合いをしています。その経験を元にこれから、いくつかの視点から外国人の恋人と関係を築いていく上で大切なポイントをみなさんに紹介していきたいと思います。

今回はまずその第一弾の<言葉編>。私自身も日々感じているのですが、外国人彼氏とお付き合いする上で乗り越えなければならないことはなんといっても言葉の壁。何語を話すにしても、日本語が母語である話者がついついやりがちな「言葉の端々から雰囲気で察してください」をやってしまうと、どうしてもすれ違いが多くなってしまいます。外国人の彼氏と円滑なコミュニケーションを図るためには何が必要なのか、私自身が経験した場面を具体例として、いくつかみなさんに紹介します。外国人とのお付き合い中の方や、国際恋愛に憧れていらっしゃる方は参考にしてみてください!

1.積極的に自分の気持ちを言葉にしてみる

日本人にとっては、大切な思いほど内に秘めておくことが奥ゆかしく、美徳とされるわけですが、グローバルスタンダードだとそれは少数派です。とはいえ日本語話者の奥ゆかしさを捨てる必要はありません。そのよさをパートナーに理解してもらうまでは誤解やすれ違いを生まないように工夫するのが大切です。

相手が自分のために何かしてくれたら、「うれしい」と自分の気持ちを伝える。
彼との出会いに感謝する瞬間には「幸せ」とつぶやく。

たとえ言葉の障壁があったとしても、このようにお互いが気持ちを言葉に表せば、それを聞いているほうも「相手の気持ちを分かってあげられているんだ」と安心することができます。そして、なんだかんだ人間にはシンプルな言葉が一番届きやすいので、「好き」と言葉に出して伝えることも大切です。


2.要求とその理由をはっきり伝える

日本人女性にありがちな「遠回りな言葉でじわじわと男性に要求を伝えるやり方」。これを外国人彼にやると、全く本意が通じなくてこちらもイライラするばかりか、相手にも回りくどさを感じさせてしまいます。ここは一旦オブラートに包むことなく、相手への要求をわかりやすく伝えるようにしましょう。ただしそれは上から目線の命令口調でわがままを言うということではありません。あくまでも相手に対する最低限の尊敬は忘れず接するのが大切です。

同時に、男女関係に限らず人と議論をする上で有効なポイントですが、「どうしてそう主張するのか」、きちんと主張の論理的根拠を明示した上で相手に伝えること、そしてお互いが持っている価値観を明示することが大切。

例えば、「部屋に食べ散らかしてしまう恋人の習慣が、もう少しどうにかならないか……」と思った場合の伝え方としては、「いっつもあなたが食べた後のゴミを私が捨ててるよ!」よりも、「食べ散らかしたものにカビが生えたり虫がわいたりして不衛生なのが嫌だから、食べたらゴミはゴミ箱へ捨ててね」というほうが発言の意図、そして発言主が抱いている価値観も間違いなく伝わります。

論理的根拠というのは、上の例では「カビが生えたり、虫がわいたりして不衛生なのが嫌だから」の部分に当たります。その認識は常識だと自分は考えていても、異文化圏の彼にとっては常識じゃないかもしれません。私自身も上のケースのように、食べ残しのかぴかぴのパンを数日間窓辺に放置する彼に対して似たようなことを言ったことがありますが、その彼の行動は「パンを粗末にしてはいけない」というイスラム教の考え方に基づいており、窓辺による鳥や虫にパンを恵むために放置するという習慣からきているものでした。

このように文化の違いから、多くの日本人には思いもよらない価値観を元にして行動していることもあるのです。


3.議論になったとき「もう、いい」と話を打ち切っちゃうのはNG

日本人女子の「自分が折れればいいんだ」という一方的な決めつけで議論を途中放棄するところイライラしてしまう外国人彼も少なくありません。彼からしてみれば、「どうしてお互い妥協点を見つけようと努力しているプロセスで諦めてしまうのか」と、理解しがたいようです。むしろ「この議論を重ねていった先にお互いがお互いを理解することができる境地が広がっているのではないか」、と。

とはいえ、「彼との議論はどうも……」という方は以下のように発想転換をすることをおすすめします。

「議論になったらチャンスの到来」です。

異文化で育ってきた彼の考え方やポリシーなど、普段コミュニケーションをとっている中ではなかなか触れることができない、彼の内面奥深くを理解するチャンスと考えてみましょう。ただのケンカと捉えると、生産性もなく悲しい気持ちになりますが、このように捉えることで前向きな気持ちを取り戻すことができます。感情的にならず論理的な主張を重ねた議論は生産性も高くなり、不思議と議論が終わったときに達成感を感じられることも。

4.言葉に抱くイメージや意味の強さに差があることを意識する


こればかりはネイティブかその土地に長く住んだ人でないと体得できないものですね。私自身の例を出すと、「詐欺」という言葉で彼とかなり険悪ムードになったことがあります。それは食事時に彼が「ご飯を食べ終えたらお皿洗いをする」と言っていたのに食事後「水が冷たいからまた今度にする」と発言したときのこと……。

BLACK IRIS:「え、やるやる詐欺じゃん!」
彼:「詐欺? 本当にそう思ってるなら別れよう。」

そのとき彼は本気で怒っているようでした。私の頭の中は「?」でいっぱい。どうしてここまで彼を怒らせてしまったのか最初は見当もつきませんでした。しかしとっさに思い当り、

BLACK IRIS:「待って、アラビア語(彼の母語)で「詐欺」にあたる単語って、厳密にどういう意味?」
彼:「人をだましてお金をまきあげることだよ。それ以外に何があるんだよ?」
BLACK IRIS:(なるほど……。)

詐欺という言葉は日本だと特に若者の間では「実物や実際と全く違う様子」や「単に約束や言葉を守らないこと」といったニュアンスで比較的ソフトな使い方もされていますが別の国の人だと異なるようです。彼はこれらの表現やコンテクストを知らず「詐欺」を原義そのままに覚えているだけなので、彼からしてみれば非常に語感の印象が強く到底パートナーに投げかけるような言葉ではないだろうと感じて怒ったのでした。

このように、特に異文化圏出身者とのコミュニケーションでは、お互いが知っている言葉や表現だとしても、それに抱くイメージや使用する場面などは共通のものではないという可能性が高くなりますので言葉の選択、使用には細心の注意を払う必要があります。誤解が生じているのではないかと思ったら自分の発言意図と、相手が受け取ったニュアンスのずれを調整することが不可欠です。


まとめ

いかがでしたか? 「言葉ってこんなに複雑なものだったっけ」、と感じた読者のみなさん、これも1つの外国人のパートナーとお付き合いするメリット。自然と自分の言葉に気を付けるようになります。とはいえ、外国人彼とのお付き合いの中で異文化理解には言葉以上に大切なものがあるんだなと学ぶことが多いのもまた事実です。さて、次回は生きていく以上避けられない行為、「食事編」をお届けします。お楽しみに!!

文・Black Iris

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