国内最大級の政策立案コンテスト! 「未来自治体全国大会2017」担当者を直撃<後編>【学生記者】

学生の窓口

こんにちは!横浜国立大学の山Dです。

前回から2回に分けて、国内最大級の政策立案コンテスト「未来自治体全国大会2017」の運営責任者である大川さんへのインタビュー記事をお送りしており、今回はその後編。後編では大川さん自身が「未来自治体全国大会」を知った背景などをお聞きしています。実は大川さんは過去に開催された「未来自治体全国大会」の参加者だったのだとか。過去参加者としての話もまとめてあります。ぜひ後編もご覧ください。

―山D

現在、運営責任者をされている大川さんですが、このコンテストはもともと何で知ったのですか?

―大川

この「未来自治体全国大会」というコンテストは今年で3回目を迎えます。実は私は、2015年に開催された第1回コンテスト「未来自治体全国大会2015」の参加者だったのです。出場させてもらって優勝することができ、その2ヶ月間がとても濃くいい経験になったので、「その経験をもっと多くの人に届けていきたいな」と思って運営にも関わり始め、現在は代表をやらせてもらっています。

―山D

大川さん自身が過去の参加者だったのですね! ちなみに、その当時はどのようなプランを作ったのでしょうか?

―大川

分野としては教育でした。僕自身、もともと学校の先生になりたかったこともあり、もっとこういう教育があったらいいなというものをずっと考えていて、それをベースにしながら「今とは違う、こんな教育の形、こんなまちの形があるんじゃないか」というものをプランにして、提案していました。

―山D

今、大川さんが過去に参加された「未来自治体全国大会2015」とGoogleで調べてみたら、過去のHPが出てきましたね。ちょっとみていきたいと思います。

―山D

……「未来のワカモノに、夢をたくそう。」というキャッチコピー、いい言葉ですね。このコンテストに参加されて、大川さんのチームが優勝されたということですね。優勝チームも載っていますね! チーム名は……、「てぃーむ・すてーぶ・じょぶず(福岡県筑紫野市)」(笑)??

―大川

はい。「てぃーむ・すてーぶ・じょぶず」でした。

―山D

なぜチーム名は「てぃーむ・すてーぶ・じょぶず」だったのですか?

―大川

結論からいうと、名前のふざけた感じは学生らしいインパクトを与えるためです(笑)。そして、このプランを通してジョブズのようなクリエイティブな人材が生まれることを期待して、ジョブズの名を使いました。

―山D

そうなのですね。あ、「未来自治体全国大会2015」で検索してみたら、大川さんのチームが発表している動画が出てきました(笑)!

―大川

はい、そうです。本コンテストの雰囲気がわかるので、もしよかったらご覧ください。ただ、今回開催する「未来自治体全国大会2017」の出場者たちのプランは、これよりももっと質の高く、思いっきり振り切った政策プランを提案してもらいたいと思っているので、参考程度に見てもらえたらと思っています。

のちほど詳しく説明しますが、僕らが2年前に提案したプランよりも鋭く、より学生一人ひとりの本音が詰まった、まちのビジョンと政策プランを期待しています。実は代表である僕自身が大会のプログラム責任者でもあるのですが、今年はより質の高いおもしろいプランがたくさん出てくるように準備に取り組んできました。過去のプランを大きく上回るような素晴らしいプランが多く出ると思います。

―山D

大川さん自身、未来自治体全国大会に参加されて、どうでしたか?

―大川

決勝は本当に緊張しましたね。冗談ではなく,ちびりそうだったし、足が震えました。もともと、典型的な理系のガリ勉コミュ障なので人前で話すことはおろか,対面でのコミュニケーションすら苦手でした。そんな男が、現在民進党の代表にもなっている蓮舫さんを初めとする第一線で活躍されているゲストの前でプレゼンをし、パネルディスカッションをするなんて、今思ってもなかなか無謀ですね(笑)。ただ、「大学生なんだし、失敗しても何1つ失うものないし、思いっきりやろう」という気持ちで臨んだのが結果として優勝に繋がったのかな、と思います。

―山D


なるほど。わかりました。そういえば、大川さんがこのコンテストに参加者として参加された動機は何だったのですか?

―大川

大学3年生と4年生の間の春休みにこのコンテストに参加したのですが、参加動機を一言でいうと、「とにかく経験を積みたかった」からです。ちょっとだけ経緯を話すと、もともと学校の先生になりたいという目的で九州大学の理学部に入ったのですが、民間企業に就職されている先輩たちをみて、自分も一度民間企業に入りたいなと思い直しました。

それで、大学3年生の冬にベンチャー企業を中心に就職活動を開始し、面接にも何社かチャレンジしたのですが、そこで自分には話すことがないなと思ったのです。自分の経験値が少なく、「今まで自分は本当に狭い世界、狭いコミュニティーで生きてきたのだな」と痛感しました。「物事をもっと広い世界で考えていかないといけないな」と思ったのです。

そういう経緯もあり、何でもいいから何か経験を積みたいと思っていました。「いろいろな人に触れれば価値観も変わるだろう」という結論に至り、経験を積むことで今よりも広い視点で物事を考えることができるのではないかと。

そう考えて、まずは大学院に進学することにしました。そして、時間ができて先ほど述べたようなことを考えているうちに、たまたまNPO法人ドットジェイピーという団体が提供している議員インターンシップというものを知って、参加してみようと思ったのです。そして、この「未来自治体全国大会2015」もちょうど議員インターンシップとセットで参加することができるということだったので、いい機会になると思い参加しました。

―山D

そういうことだったのですね。同時に参加されたという議員インターンシップについて教えてもらってもいいですか?

―大川

現在、全国500人の国会議員と地方議員がインターンシップの受け入れをしており、年間2500人の学生が参加しています。インターンで何をしているかというと、例えば地方議員の場合だと一言でいえば、「行政に対する政策の提言のお手伝い」がメインです。

それに伴って調査活動をしたり、地域ごとの地元に根付いた地域まわりの活動から政策づくりのところまで幅広い活動に関われます。議員秘書体験といってもいいかもしれないですね。

―山D


参加してみてどうでした?

―大川

一番、印象的だったのは議員さんのキャラクターがおもしろかったことですかね。その方は特殊な経歴で、全国最年少で議長になった方なのですが、その方の経歴が結構ぶっ飛んでいて、僕のガリ勉人生とは懸け離れた人でした。

若い頃は色々とやんちゃなこともしていて、ロックバンドをしたりとかタレント活動もしていたりしたのですが、ある時期から福岡市長のもとで秘書として働き、市長にしごかれつつそこで政治について学び、いまに至っているという方だったのです。いまは議員としてまじめな仕事をしていますが、小さいものから大きいものまで本当に多種多様な失敗をしてきたみたいで。

その議員さんと出会って、僕は「失敗してもいいんだ」と人生観が変わりました。失敗ありきでやるのはもちろん違いますけどね。僕みたいに勉強ばかりしてきた人じゃわからないこともたくさん知っていて、人間として魅力的な方だと感じて、僕も失敗してもいいからたくさんトライアンドエラーをしようと思えるようになりました。それまではそれこそ高校が典型的なのですけれど、答えを1つにしたがるというのがあって、僕自身もそういう価値観を持って生きてきたのですが、その価値観がなくなりました。

―山D

議員インターンシップおもしろそうですね。その議員インターンシップとこの「未来自治体全国大会2017」はセットで参加できるのですよね?

―大川

はい、今回の大会も参加者の多くは議員インターンシップと併せての参加です。もちろん「未来自治体全国大会2017」のコンテストのみに単独で参加することも可能ですけどね。

―山D

そうなんですね。ちなみに単体ではなくセットで参加することは、何かメリットなどあったりするのでしょうか?

―大川

はい、あります。セットで参加すると、ただ単に自分でプランを作るだけではなく、政策を考えていく中で分からないところや分からない知識に関しては議員に聞くこともできますし、自分が作ったプランを誰かに見せたいなと思ったときに、議員さんにアドバイスをもらうこともできます。議員からプランのフィードバックももらえたりしますし、それってなかなか貴重な機会なのかなって。

―山D

そうですね。普通、議員さんと関わる機会ってあまりないですし、自分たちが考えている政策案に対して政治のプロから、直接アドバイスやフィードバックをもらえるなんて、絶対いい経験になりますよね。

―大川

一方で、「未来自治体全国大会2017」に単独で参加するメリットもあります。その場合は時間がある分、より2ヶ月間を自由に使うことができますよね。議員インターンシップとセットで参加するのは得るものも大きい反面、時間的な拘束も大きいですからね。「2月3月の予定が埋まっているけど、『未来自治体全国大会2017』に関心があって参加してみたい」という方は自身の活動時間も確保しつつ、「未来自治体全国大会」にも参加できるので、それはそれでメリットなのかもしれません。

もちろん、「未来自治体全国大会2017」単独の参加者でも、しっかりとフォローしていきますので、どちらにしても十二分に政策を練っていくことはできると思います。

―山D

なるほど。いいですね。単独参加も。

―大川

山Dさんも出場されてみてはどうですか? マイナビの学生の窓口のプロフィール()を拝見しましたが、公務員志望ですよね? 将来的に公務員になりたいと考えている学生や政策立案に携わりたいと考えている学生には特におすすめのコンテストですよ。

―山D

そうですね。出たい気持ちはやまやまですが、あいにくコンテストの決勝日に大学関係の予定が入る可能性が高いので、出場できないのですよね。でも、コンテストの趣旨にはとても共感しているので、今回取材をさせてもらっています。少しでもこのコンテストを広めるお手伝いができればなと思いまして。

―大川

そうなんですね。ありがとうございます。

―山田

大川さん、いろいろとお話聞かせていただきありがとうございました。

インタビューは以上になります。

◆最後に

いかがでしたか? 今回は前編、後編と2回に分けて、「未来自治体全国大会2017」の運営責任者大川さんにお話を聞きました。全国にはさまざまな学生さんがいるのですね。インタビューをさせてもらって、私自身とても刺激になりました。2017年3月18日には全国から勝ち上がってきた代表チームがプレゼンテーションをして最優秀プランを競い合う「未来自治体全国大会2017」の決勝大会が開催されます。一般観覧することもできるので、興味ある方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?

運営責任者の大川さんやほかのスタッフの方々、そして何よりコンテストに参加されている出場者のみなさんにとって、すてきなコンテストになることを願っています!

文・山D

「国内最大級の政策立案コンテスト! 「未来自治体全国大会2017」担当者を直撃<後編>【学生記者】」のページです。デイリーニュースオンラインは、大学生ライター地域政治インタビューイベントカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る