原価率50%の「288円ランチ」 ある辣腕経営者の型破りすぎる繁盛法 (1/3ページ)

新刊JP

『ゼロポイント』の著者、天野雅博さん
『ゼロポイント』の著者、天野雅博さん

値段はウソをつかない。

思わずSNSに投稿したくなるほど絶品な高級料理を口にするたび、あるいは激安チェーンで「安かろう悪かろう」なメニューを目の当たりにするたび、この言葉を痛感することはないだろうか。

だが、なかには「値段がウソをつく」ケースもある。そう思わされるのが、『ゼロポイント』(秀和システム刊)の著者、天野雅博さんが経営する定食酒場食堂による「288円ランチ」だ。

原価率30%が常識とされる飲食業界にあって、原材料にこだわり、原価率50%で提供しているというこのランチ。天野さんはなぜこのようなスタイルでの運営を続けているのか、お話をうかがった。

■飲食業界の常識に挑戦 「288円」なのに「安かろう悪かろう」に陥らない理由 ――今回、『ゼロポイント』を読ませていただき、最も衝撃的だったのは、「288円ランチ」のくだりでした。この商売を立ち上げる前は、周囲からかなり反対の声があったようですね。

天野:ほとんどの人が反対しました。でも、まったく揺るがなかった。なぜなら、僕にはしっかりとした自分の軸があるからです。

――自分の軸。本書のキーワード、「ゼロポイント」につながるお話ですね。

天野:そのとおりです。自分の行動に自分で責任をもつ。この覚悟さえできていれば、「失敗したらどうしよう」なんて弱気な考えは浮かばなくなります。

この本に何度も出てくる「ゼロポイント」とは、いわば出発点のこと。「どうありたいか」を真摯に突きつめていけば、自分に合った生き方や、大切にしたい軸が見えてくる。

それらのものが見えてくれば、「自分の生き方を貫くには、どんな立ち位置で、どんな行動を起こせばいいのか」を自然と考えられるようになる。結果、他人に振り回されることがなくなるんです。

これらの思考プロセスを全部ひっくるめて、「ゼロポイント」という言い方をしています。誰でも意識しさえすれば習慣化できるものなので、自分の決断になかなか自信を持てなかったり、迷いがちな人には、ぜひこの言葉を意識してもらいたいですね。

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