【プロ野球】中村紀洋、松井稼頭央、筒香嘉智、清宮幸太郎…。歴史の目撃者となった元野球少年たち~甲子園球場編 (2/2ページ)
■新「甲子園の怪物」が目撃した伝説の決勝戦
今年のセンバツの目玉、といえば、なんといっても早稲田実の清宮幸太郎だ。父親は、選手と監督の両方で日本ラグビー界のスーパースターであり、現在もラグビートップリーグ・ヤマハ発動機の指揮を執る清宮克幸監督。当然のように、幸太郎少年もまずはラグビーに興味を抱いた。
そこから、野球への道に舵をきったキッカケが2006年夏の甲子園、早稲田実と駒大苫小牧による延長引き分け再試合となった伝説の決勝戦だ。当時、小学1年生だった清宮少年は、早稲田実・斎藤佑樹(現日本ハム)と駒大苫小牧・田中将大(現ヤンキース)の投げ合いを球場で生観戦し、野球の素晴らしさに感動。いつか自分も、あの早稲田実のユニフォームを着て甲子園に出たい、と思ったのだ。
清宮少年が野球を本格的に始めたのが、翌年の小学2年生のとき。小学4年になるとラグビーをやめ、野球一本にしぼってリトルリーグに入団。中学1年でリトルリーグ世界一となり、2015年、憧れの早稲田実業に入学。その年、1年生ながら甲子園で大暴れしたのはご存じのとおりだ。
今年もセンバツや夏の甲子園で、そしてプロ野球で繰り広げられる試合を見た野球少年たちのなかから、将来のスター選手が現れるかもしれない。野球の未来に希望を抱きたくなるような、ドラマのある試合を期待したい。
文=オグマナオト